◆あいそづかし
【愛想尽かし】
愛想がつきて取り合わなくなること。また、その言葉や態度。
 
◆あいそ‐づかし【愛想尽かし】
1 相手に対して好意や愛情をなくすこと。また、それを示す言葉や態度。「愛想尽かしを言う」
2 浄瑠璃や歌舞伎の世話物における類型的場面の一つで、女が義理のため、愛する男と無理に縁を切るというもの。また、その演出様式。

あいそづかし【愛想尽かし】
( 名 ) スル
①  好意がもてなくなること。また、その気持ちを表す言葉や行為。 「 -を言う」
②  浄瑠璃・歌舞伎の世話物などで、愛人のためを思って身を引くために、相手の悪口を言い立てる場面。また、その台詞せりふ。縁切り。「殺し場」へ続くのが定石。
 
◆愛
あい
love
愛は人間の根源的感情として,全人類に普遍的であり,人格的な交わり,あるいは人格以外の価値との交わりを可能にする力である。ときに憎しみの対立概念とみなされることがあるが,根源的な生命的原理としては,それをも包括するものである。愛は歴史的に,地理的に,さらには交わりの形において諸相をとる。古代ギリシアにおける愛はエロスと呼ばれ,これは肉体的な愛からさらに真理へいたろうとする憧憬,衝動を含んでいる。キリスト教における愛すなわちアガペーは,人格的交わり (隣人愛) と神への愛を強調し,これを最高の価値として自己犠牲により到達されるとした。ルネサンスにおいて愛は再び人間謳歌の原動力ともみなされたが,これは愛の世俗化を意味するものともみられ,工業化の進む現代はその傾向をますます強めている。愛は人間の根源的感情であるところから,ヒンドゥー教でのカーマ,儒教における仁,仏教における慈悲などすべての文化圏にもみられる。また愛の現れ方は一様ではなく,性愛や友愛,愛国心,家族愛など交わりの諸相によって異なる。交わりの関係がかたよった場合には,異常性愛や憎しみに近い偏執的愛に変ることもあるが,これはもはや本来的な愛とはいえない。


あい【愛】
1 親子・兄弟などがいつくしみ合う気持ち。また、生あるものをかわいがり大事にする気持ち。「愛を注ぐ」
2 異性をいとしいと思う心。男女間の、相手を慕う情。恋。「愛が芽生える」
3 ある物事を好み、大切に思う気持ち。「芸術に対する愛」
4 個人的な感情を超越した、幸せを願う深く温かい心。「人類への愛」
5 キリスト教で、神が人類をいつくしみ、幸福を与えること。また、他者を自分と同じようにいつくしむこと。→アガペー
6 仏教で、主として貪愛(とんあい)のこと。自我の欲望に根ざし解脱(げだつ)を妨げるもの。
[用法]愛・愛情――「親と子の愛(愛情)」「夫の妻に対する愛(愛情)」などでは、相通じて用いられる。◇「愛」は、「国家への愛」など、広く抽象的な対象にも向けられる。◇「愛情」は、主に肉親・親しい異性に対して用いられ、「幼なじみにあわい愛情を抱きはじめた」などという。◇類似の語に「情愛」がある。「情愛」は「愛情」と同じく肉親・異性間の感情を表すが、「絶ちがたい母子の情愛」のように、「愛情」よりも思いやる心が具体的である。
[補説] 
2013年10月に実施した「あなたの言葉を辞書に載せよう。」キャンペーンでの「愛」への投稿から選ばれた優秀作品。

◆自分に関する記憶や思いや遺伝子を、相手に刻みたいという思い。
L&Pさん

◆ケーキに書き込むメッセージを注文しているときの感情。
cable_carさん

◆ほんまにあかん人やなぁ…と思いながらも見守りたい、生きる助けになりたいと思う気持ち。
山崎響さん

◆二人なのに一人のような感じ。
希望岬さん

◆人を天国にも地獄にも突き落とす制御不能な感情。
HIROAKIさん

◆若者は肌を重ね、年配者は言葉を重ねる。
越乃屋さん

◆不自由になることが自然と我慢できる状態。
KO-すけさん

◆相手の痛みを自分の痛みのように感じられる瞬間。
KTさん

◆「独占欲」を綺麗な言葉で言い換えたもの。
ayumiさん

◆絶え間ない努力の結晶。
あじさいさん

◆未だ科学では解明されていないエネルギーの一種。行動力、思考力、及び幸福感に変換可能。
nakanoさん

◆心のコタツ。
rikakumiさん

◆人である原点。
MeSiYaさん

◆人を美しくもし、醜くもする矛盾にあふれたもの。
潮騒のメモリーズさん

◆恋では補えないもの。感情に勝る思い。距離や時間を隔てても朽ちないもの。
Natsuさん

◆目に見えずかけがえのないもの。知らず知らずのうち育ち、壊れるはかない存在のため、多くの人が見ようと努力するもの。
JINJINさん

◆無条件に受け入れられる、存在そのもの。
しーずーさん

●あい【愛】[漢字項目]
[音]アイ(呉)(漢) [訓]いとしい めでる かなしい おしむ
[学習漢字]4年
1 かわいがりいつくしむ。思いこがれる。いとおしいと思う気持ち。「愛妻・愛情・愛人・愛憎/恩愛・求愛・敬愛・最愛・自愛・慈愛・情愛・親愛・仁愛・相愛・寵愛(ちょうあい)・溺愛(できあい)・熱愛・博愛・偏愛・盲愛・恋愛」
2 対象を気に入って楽しむ。「愛好・愛読・愛用」
3 二つとない対象を大切にする。「愛顧・愛護」
4 大事なものを手放したくないと思う。おしむ。「愛惜/割愛」
[名のり]あき・さね・ちか・ちかし・つね・なり・なる・のり・ひで・めぐむ・やす・よし・よしみ・より
[難読]愛蘭(アイルランド)・愛宕(あたご)・愛子(あやし)・愛子(いとしご)・愛媛(えひめ)・他愛(たわい)ない・愛弟子(まなでし)
まな【▽愛/▽真】

[接頭]人を表す名詞に付いて、非常にかわいがっている、大切に愛し育てている、などの意を表す。「―弟子」「―娘」
 
◆想 | 漢字一字
・愛想(アイソ)・(アイソウ)
・回想(カイソウ)
・感想(カンソウ)
・空想(クウソウ)
・懸想(ケソウ)
・幻想(ゲンソウ)
・構想(コウソウ)
・思想(シソウ)
・随想(ズイソウ)
・着想(チャクソウ)
・追想(ツイソウ)
・発想(ハッソウ)
・無想(ムソウ)
・夢想(ムソウ)
・瞑想(メイソウ)
・妄想(モウソウ)
・黙想(モクソウ)
・予想(ヨソウ)
・理想(リソウ)
・連想(レンソウ)
. 「想」から始まる言葉. 想う(おも-う)
 · 想起(ソウキ)
 · 想像(ソウゾウ)
 · 想定(ソウテイ)
 · 想到(ソウトウ).
 
◆そう〔サウ〕【想】
1 考え。思い。また、芸術作品などの構想。「想をめぐらす」「作品の想を練る」
2 《〈梵〉saṁjñāの訳》仏語。五蘊(ごうん)の一。対象の姿を心の中に思い浮かべる表象作用。

・そう【想】[漢字項目]
[音]ソウ(サウ)(呉) ソ(慣) [訓]おもう
[学習漢字]3年
〈ソウ〉
1 心に思い浮かべる。おもう。おもい。考え。「想起・想像・想定・想念/回想・感想・奇想・空想・懸想(けそう)・幻想・思想・随想・発想・瞑想(めいそう)・妄想・予想・理想・連想」
2 まだできていない作品などに関する具体的なイメージ。「楽想・構想・詩想」
〈ソ〉おもい。「愛想」


・そう【想】
考え。構想。 「 -を練る」