新橋 | 劇団芝居屋の役者の独り言

劇団芝居屋の役者の独り言

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なほです。

今日はお休みで用事があり新橋まで来ています。

銀座口に来ると、私はいつもドキドキして逃げたしたい気持ちになるのです。


まだ上京して間もない頃、何故か私は銀座で働いてみたいと思い、アルバイト雑誌を見て、小さなクラブで働くことになったんです。

洋服もない、化粧の仕方もわからない私に、お姉さんたちはいろいろ教えてくれて、今考えればあの頃の私は幼すぎたと思います。

銀座は怖い所と思っていたけど、私の周りにいてくれた人たちは本当に優しかった。

そのお店を紹介してくれた人は近くでお店を経営しているオーナーさんで、いきなり広いお店で働くよりも少し規模の小さい所で慣れてからの方がいいだろうと言って、そのお店を紹介してくれたのです。


私が働くことになったオーナーも、ママさんもお姉さんたちも優しかった。


その中に、特に私を可愛がってくれるお姉さんが一人いたんです。


お姉さんのお客様を紹介してくれたり、帰りにご飯をご馳走してくれたり、家が近所だからと言って車で送ってくれたことも何度もあった。

私が働いていたお店は無理にお酒を飲まなくてもいい所だったので、暇な時は全然飲まない日もあったんですねぇ☆


いつもようにそのお姉さんの車で送ってもらっていた時、
お姉さんが言ってくれた。

「とにかく諦めないことよ。思い続ければ、必ず夢は叶う。」と。


その時はあまり実感もなく聞いていたけど、今、今日、新橋に来て、思い出すと、

あの時の私以上に、今の私がすごく励まされる。すごく嬉しくなる。有り難いと思える。

今あのお姉さんに会えるなら、ちゃんと顔を見て、「ありがとうございました」とお礼が言いたい。

結局、そのお店は三ヶ月程で辞めました。

新橋の駅に着いて、銀座口を出ようとすると胸がドキドキして、一歩踏み出すのがすごく嫌になって、こりゃだめだと思ってぱたっと行かなくなりましたね。



懐かしい私の思い出の一つです。