10年前となった2014年の高知県と隣県を跨ぐ県境の車道ルートを全て走破しようと始めたツーリングもついに最終のstageとなりました。
最終stageのクライマックスである大木屋小石川林道が土砂崩れと道崩壊のために通行不可と言う残念な敗退となりましたが、有終の美を目指し、気を取り直して行きます。
■走行日2014年7~8月
最後の県境車道は国道55号線を残すのみで、最東端の県境となります。
そのまま、193号線を下るのではなくて、オフツーリングらしく途中で分岐をし、峠を越えて海岸へ出るようにします。
“ヤレヤレ峠”を越える“玉笠林道”へと向かいます。
玉笠林道は林道と名前が付いていますが、昔から連絡道となっている舗装林道で「主要地方道牟岐海南線」という県道37号線となっています。
海部川に架かる玉笠橋を渡っていきます。
橋への連絡道のガードレールの支柱は四角形タイプでした。
道は海部川の支流「玉笠川」沿いに走って行き、道沿いの森林浴のできる脇道に入って行くと、林道脇の渓流と接する事ができます。
さらに川越もあり、暑さも吹っ飛ぶ気持ちの良い空間に入って行きます。
脇道から戻り本線を進むと、やがて2つ目のトンネルが見えてきます。
どうやら峠のトンネルのようですが、峠らしいピークから少し下った所にあります。
“ヤレヤレ”と言うほど険しい道でなかったので、峠と言う感じはあまりしませんでした。
標高280mの“ヤレヤレ峠隧道”に到着します。
峠はトンネルで抜けるようになっていますが、峠を越える古道が存在しているようです。
峠は海陽町(旧海南町)と牟岐町との境となっていて、ここから牟岐町に入って行きます。
昔、炭焼きをしていた人が獣の声を化物だと思い、一目散に逃げて「ヤレヤレ、助かった」と言ったところから、この峠名が付いたと言われています。
プレートもあり、トンネルは1972年に完成していて、延長は105mとなっています。
峠を越えると牟岐川の支流、奥谷川の渓谷沿いのルートとなります。
舗装林道ですが、なかなか感じが良く走って行けます。
やがて牟岐の町並みが見え、国道55号線に出ます。
そのまま紀伊水道を目の前にした牟岐の町に入り、JR牟岐線の牟岐駅に来て一端小休止します。
牟岐駅から国道55号線南下し、海陽町(旧海南町)の浅川まで来た所で、旧国道区間に入り海岸に出ます。
そこにおにぎりが残っていましたが、青い部分の所は剥げ、国道数字も消えています。
「ROUTE」という文字は残っていますが塗料材質やプリントの行程が違うのでしょうか?「国道」という文字と「ROUTE」という文字は最初から塗装されていて、国道番号はその上からプリントされているような消え方です。
久しぶりのような海景色です。
西の豊後水道から東の紀伊水道へと、峠を越えて四国を横断すると海が眩しく見えます。
素晴らしく青い海!さんさんと降り注ぐ陽射しは真夏でありながら、爽やかな感じがします。
8月の下旬ともなると、秋の気配もうっすらと感じています。
徳島県の南東の海岸は南国ムードがいっぱいです。
途中にあった中華屋さんで遅い昼食をとります。
林道や山深く巡るツーリングでは、時間通り美味しい食事がとれることは殆どありません。
コンビニ弁当が定番なのですが、こうしてラーメンなどの食事ができると嬉しくなります。
食事をした後は、そのまま国道を下り、旧海南町から旧海部(かいふ)町へ下って行き、海部町の町を抜けて鞆浦の海岸へと出てみます。
これまで山の世界を存分に味わってきたので、今度は海の景色を満喫して行きます。