さて、キネマ旬報ベスト10が発表された。外国語映画はいつものクリント・イーストウッド監督作品。「ハドソン川の奇跡」。
ちなみにこのキネマ旬報ベスト10は、映画評論家が1位から10位まで選び、そしてそれを足して順位を付ける。従って大衆的な映画はなかなか上位に食い込めない。一方、全国で上映されないような小さくとも光る作品が上位に来るので、勉強にはなる。
しかし、ベスト10に「君の名は」が入らないということがあるのだろうか?やはり偏りのあるランキングだと思う。「君の名は」は評論家受けしなかった。日本映画は「この世界の片隅に」というアニメ。2次大戦中の広島が舞台。こういったメッセージ性のあるものでないと上位には入らない。もちろん素晴らしい映画だとは想像するだが・・・。
さて、今度はディズニーアニメ。中でもネットで評判のよかったものを見てみることにした。「塔の中のラプンツェル」。
2010年に公開されたディズニー映画。私は普段この手のCGのアニメはあまり好きではなくて、リアルな描写でも、新海誠監督の絵の方が好きだ。
ストーリーは、グリムの童話「ラプンツェル」を改編している。ディズニーのアニメ映画の中では「アナと雪の女王」並みに、ネットで評価が高かったので借りてみた。
原作では、子どもが出来ない夫婦が妊娠したのだが、妻が、魔女の庭に植えてあるラプンツェルという野菜を食べたくて、こっそり盗んで食べてしまった。魔女はそれを知ると、生まれた子どもをよこせという。そして生まれた女の子はラプンツェルと名付けられた。
やがて塔の中で幽閉されて成長したラプンツェルの歌声に惹かれた王子が魔女の目を盗みラプンツェルと逢瀬を重ねる。初版ではかなり性描写が描かれていたらしいが、子ども向けに変わるにつれそれは減っていったという。
ラプンツェルはやがて妊娠したが、魔女にばれて放逐される。同時にラプンツェルの長く伸びた毛をばっさり切られてしまった。この物語は日本では「髪長姫」とされている。王子は悲観して塔から落ち失明する。7年後に双子を育てているラプンツェルと王子は再会し、らぷんつの流した涙が王子の顔にしたたり落ちると、目が見えるようになった、という話だ。
以上が原作で、映画バージョンでは魔女は変わらないが、王子は大泥棒のフリン・ライダーに帰られている。ミュージカル仕立てで歌も随所に登場する。ラプンツェルが塔の外に出てしまうこと。髪の毛が長いこと、などは同じだ。
私はグリムの異常性、日本の昔話でも同様なのだが、人間の醜悪さや不運など科学的、合理的に説明できない何かを教えてくれるのが、Long Long Agoで始まる昔話の良さなのだと、河合駿雄氏に教えられた。この作品もそういう観点から、グリムの原作を調べる中で、楽しませてもらった。
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