本日の感染者の人数をニュースで報じていた。
「続いて関西です」
言葉に続いて画面に表示された、簡易地図に「三重県」がない!
え? 三重って関西じゃないの?
小学生のときには三重も関西って習ったはず…。
あれ、それともあれは、「関西」じゃなく「近畿」か?
あ、「近畿地方」として習ったんだ。小学校の教科書では「関西地方」とは習わなかった。
じゃあ、三重は、東海の一部なのかな。
三重県伊賀地方出身の女性が書いている文章に行き当たった。
(検索したら、この疑問は、とてもメジャーな疑問らしいことがわかった。僕自身は、考えたことがなかったけれど、出身者には切実な問題のようだった)。
https://hanzou-magazine.net/posts/mie-what-regional-problems/
京都に住んだときには、「三重は関西じゃないわよね。言葉は、関西弁とはちがうもんね」と言われ、東京に来てからは、「関西弁」と認識されて「関西人だ」と決めつけられた、という。
おお、アイデンティティが失われそうだ…。
ただ、こうも付け加えていた。少なくとも関西の人は、三重県の位置を認識してくれた、と。
(関西便を知らないので、身近な言葉で書きました)。
彼女が書いている区分に「二府四県」というくくりがある。
「二府四県に三重県は入らない」。
関所のあっちとこっちで、関東と関西。その中間が中部地方。そんなふうに考えていた。
でも「中部地方」は、天気予報では、さらに分割されて、甲信(越)とか東海とか。
これをやっていくと、岐阜はどこに属すのかとか、甲信越と続けて考える際の「越」には何県が入るのかとか、また別の疑問が…。区分は行政区分だけじゃないからややこしいや。
ここで前出の文章を再び読むと、続きがある、ある。
すごい、こんなに調べたんだ。
僕がここで書くよりも、ずっと情報が整理されているので、詳しくはこちらを。
HANZOU という名のメルマガらしい。伊賀市・名張市のメールマガジン、とある。服部半蔵由来の名前なんだろうな。忍者の里だものね。
僕にも、名張に友人がいる。
大学時代に、彼の実家を十人近い友人とたずねた。
今から思うと、大人数の学生を泊めてくださったうえに、相当なご馳走をふるまってくださったんだなあと、彼のご実家のご厚意にいたみいるばかりだけれど、当時は、学生の気楽さもあって、能天気なものだった。いまさら、本当にありがたく感じる。
もとはつくり醤油屋だった、と友人は語っていたと思う。土間から始まり、奥へとずっとのびていて、歴史を感じた。近くには確か、「うるふしね」という名の神社があった。
彼の家にお邪魔したメンバーはほぼ全員が、大学で日本史を専攻している同級生だったが、耳なじみのない名前をもつ神社に、別世界に足を踏み入れたような気分になったものだ。
近くの滝を案内してくれた。赤目四十八滝、だったのだろうか。
岩場と森をぶらぶらと歩き続けた。途中、比較的長く続く岩場のあたりで「関東煮」と書かれた屋台が出ていた。
ちょっと距離があったから、何だろうと思って見ていると、
「おお、あれか。あれは、おでんだよ」
と名張の友人が教えてくれた。
「こっちでは「関東だき」っていうんだ。「煮る」の「煮」って書いて「だき」って読む」
数十年たった昨年か今年、たぶん「チコちゃん」で「おでんが全国区なった理由」を解説していて、そこで「関東だき」の由来をきちんと知ることができた。
「ここまで来てわざわざおでんでもないよな」
そのときはそんなふうに思った。世間のせまい学生だったから。
今では、その場で食べなかったのが、残念だ。
HANZOUさま、ふくもりみほさま。内容を参考にさせていただき、メアドも掲載させていただきました。勉強になりました。ありがとうございます。r.b.toska