忍び足で素早くベランダに出て
多少防音効果のありそうな窓をそっと閉める
僕の家はマンションの中層階
富士山見えるし、眼前を塞ぐ高い建物が無い
結構眺めは良い場所です
あー どうでもいい話
リビングの電気ついたまま
時刻は深夜で真っ暗
ベランダは丸見えなので、なんとか隅っこの死角で
萌絵へコールする
10回…20回… 萌絵は出ない
当然だけど萌絵は手元にスマホを持ってるはず
なのに、出ない。こんなことは初めて
すると萌絵から
「事前告知のない通話には、出ません」
…何言ってるんだよ萌絵…
今話さなかったらもう終わりだろ…
「電話していい?」
すぐにもう1度コールするもやはり出ず
「話せないって言ってたよ」
あぁもう、萌絵バカなの?
「電話していい?」
「何を話すの?」
「電話、いやなんだね」
「質問に答えてない」
「電話していい?」
「どうしてことを荒立てようとするの。もうダメだから?だから帰ってから顔見て話そうと言ったのに。。萌絵の中ではもうとっくに終わってたの?」
その後もう1度コールすると、やっと萌絵が出た
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ここから先はエビデンスがないので記憶だけ…
僕もこの時3缶飲んでて、しかもこんな最悪の電話、記憶もどんどん薄まってる…
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結局これまでのテキストでの会話をなぞるようなやり取りだったり
僕が嫉妬王だったころの話を持ち出してきたり
あぁ、本当に僕らはいつまでも平行線で付き合ってきたんだなって
悲しいけど、涙は出なくて
僕はもう嫉妬しない。というか、萌絵との付き合いって
嫉妬してもしょうがないって、時間かけて、やっとわかってきたところで
だから、だからこそもうこんなやり取りで
2人の関係終わってたまるるかって必死だった
この日の会話の一番の争点は、この日記の最初に書いた
・僕が最近安定しているのは僕が「我慢」しているから
・萌絵は僕に「我慢」して欲しくない
ここみたい
賢者の贈り物っていうお話知ってますか
面倒だからwikiコピペ。怒られちゃうかな
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貧しいジェイムズ・ディリンガム・ヤング夫妻が、お互いにクリスマスプレゼントを買うお金を工面しようとする。
夫のジムは、祖父から父そして自分へと受け継いだ金の懐中時計を宝物にしていた。
妻のデラは、膝下まで届く美しい髪を持ち、それはまた夫婦の宝物でもあった。
デラは、懐中時計に付けるプラチナの鎖を夫へのプレゼントとして買うために、髪の毛を買い取る商人マダム・ソフロニーの元で宝物の髪をバッサリと切り落として売ってしまう。
一方、夫のジムは、デラが欲しがっていた鼈甲の櫛をプレゼントとして買うために、宝物の懐中時計を質に入れてしまっていた。
デラが買ったプラチナの鎖が付くはずだった懐中時計は夫の手元にはすでに無く、ジムが買った鼈甲の櫛が留めるはずだった妻の髪もすでに無く、結局お互いのプレゼントは無駄になってしまった。
だが夫婦は、お互いの「思いやり」をプレゼントとして受け取ることになった。
物語の結末で、この一見愚かな行き違いは、しかし、最も賢明な行為であったと結ばれている。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%A2%E8%80%85%E3%81%AE%E8%B4%88%E3%82%8A%E7%89%A9
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お互いを思うばかり、空回りしてしまう
どこか…僕らに似てませんかね
電話の内容は本当にグルグル堂々巡りしてました
「創平に我慢とか無理とかして欲しくない」
「でもその結果萌絵を泣かせたよね」
「妥協できるところ見つけようって言った」
「見つからなかったから我慢することにしたんだよね」
「じゃぁもうダメじゃん・・・(泣)」
答えの出ない話を続けて
萌絵は泣き疲れて
最後は
「僕の我慢は大したこと無い。平気だから」
のように、事実はともかく、もう宥めすかして
「もう、萌絵大丈夫かな」
のようにおさめていきました
今日のこともまた、後でケロッと忘れて笑顔に戻れるのかな
きっとそんなことない、って不安です
確かにお互い好きなんだけど
分かり合えないところ、その硬さ?高さみたいのが
ふたりに日々立ち塞がって、積み重なって
やっぱりいつか終わりが来ちゃうのかなって
それはどっちが切り出すのかなって
考えると本当に不安が押し寄せてくる
後で見ると1時間14分話してた
2時になったから電話切り上げた感じ
本当に、家族のだれか起きてきたら大ピンチだった
それでもこの日、僕はちゃんと寝れました
この日ほど
「寝て全部忘れ去ってしまえ」
と思った日はなかったな・・・