中医学が好きなだけあって、
なんでも【中医学的にみると?】で考えるのがとにかく楽しい。
正解かどうかは別にして(中医薬膳教室で出される課題は、発表のたびにド正解を出したことがない😅当たらずとも遠からずから抜け出せないかぁさんです)智慧のためにかぁさんなりに中医学的にアプローチしてみようと思う。
智慧の改善計画書
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患者:智慧 柴犬(雌)6歳 避妊済
主訴:赤毛の退色スピードが早い/異食癖(布)
体質:赤毛・出産歴2回・避妊後陰虚傾向
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■ 中医学的分析
① 出産・授乳+避妊後 → 肝血・腎精の消耗
赤毛(木火・肝心と関連)の退色スピードが速い点、母犬にも同様の変化があった点から、遺伝性+腎精不足の体質傾向が強いと推測。
柴犬は元々肝気旺+敏感体質が多いように感じるが、智慧に異食癖が見られることから脾虚・肝脾不和の存在を疑う。
② 異食癖(布食)→脾虚・胃陰不足・土虚木乗
草を食べると(外での熱心なサラダバー)、異食が治まる点から、草を食べることで胃気を下ろし消導し、脾胃が一時的に回復すると考える。
③ 皮膚状態・精神状態・便は良好
→病勢が深くないため、補腎・養血と脾の調整で改善の見込みがあると期待。
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■ 証
✔ 肝血不足
✔ 腎精不足
✔ 軽度の脾虚(異食の主因)
深刻な虚証ではなく、**「消耗型の弱い空虚」**という印象。
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■ 治法
- 補腎精(腎陰・腎気)
- 養肝血
- 健脾和胃(異食に対する調整)
- 血栄毛根・毛色維持
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■ 漢方薬の候補
①杞菊地黄丸
杞菊地黄丸=六味地黄丸の働き(腎陰・腎精のベース調整)+肝血・肝の栄養へのフォーカス。
【智慧情報】↓
- 赤毛
- 生殖歴(2回出産→精血消耗)
- 避妊後→陰分の回復弱い
- 赤毛の退色が早い(→肝血・腎精の不足)
- 異食癖(脾虚+肝の情緒側面)
【毛色の退色と赤毛の体質(中医学的に)】↓
赤毛は五行では心(火)→肝(木)との関係性が濃い。
肝血が弱ると、毛の色素(黒さ・濃さ)を維持する能力が落ちる。
だから目的が「腎精だけ補う」ではなく、
『肝の栄養面(血・津液)も補って被毛に反映させたい』ことから杞菊地黄丸を選択
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🍃杞菊地黄丸を選択した理由
杞菊地黄丸には六味地黄丸に2つの生薬が加わる:
- 菊花(きくか) → 肝の陰を養い、毛と目に働きかける
- 枸杞子(くこし) → 肝血・腎精を補い、毛艶に働きかける
枸杞子は、犬の場合、かなり素直に被毛・情緒・消化に反応すると聞いたことがあり、
異食癖にも精神安定(肝と心の緊張緩和)の働きが間接的に作用することがある。
📌「毛色」
📌「出産後の精血不足」
📌「避妊後の陰虚傾向」
📌「軽度の精神不安定(異食)」
これらを考えると、六味が土台、杞菊を方向性として、智慧の【被毛と肝血の回復】に効かせていく。
②首黒(黒ゴマ・黒豆・何首烏)を併用食材として
→補血・黒髪作用を毛色に結びつかせていく。
③ (もし)異食が強くなった場合
→健脾+安神:甘麦大棗湯の考え方を手作り食で応用していく
■ 食養生
●基本方向
- 肝血・腎精を補う「黒い食材」「赤い食材」
- 異食症改善のため脾胃を温め消化吸収力を上げる
異食は大きく3つに分かれる。
- 実証型(胃熱・虫積・鬱火・痰熱)
- 虚証型(脾虚・腎精不足・血虚)
- 心因型(肝鬱・不安・習慣化)
智慧の場合
✔ 食欲は正常
✔ 興奮なし
✔ 便は良好
✔ 皮膚トラブルなし
✔ よだれ・口臭なし
✔ 草を食べると異食が止まる
胃熱タイプによくあるサインは
- 食い意地・早食い
- 口臭
- 多飲
- 赤く乾く舌
- 興奮しやすい
- 便が乾燥・匂いきつい
などがあるけれど智慧にはそれが無いので智慧の異食は胃熱由来ではないと思う。
智慧の場合
① 出産・授乳・避妊 → 血と精が消耗し、これが脾胃に影響した。
② 異食が「布」であり、草で止まる
脾虚+消化機能低下からくる“補い要求”の可能性が高い
外で食べる草には消導・健脾作用があり、それを食べることで異食が落ち着くのではないかと想像する。
③退色がはやい
これは腎精不足と脾虚による気血生成不全の現れだと考える。
脾虚が進むと、胃火(虚熱)が二次的に起きることがあるけれど、智慧の場合は
✔ 原因の軸 → 脾虚(+腎精不足+肝血不足)
✔ 胃熱は一次原因ではなく、起こり得る二次現象
✔ 異食行動は「欲望」ではなく「不足の補填要求」
であると想像し、
異食の背景は胃熱ではなく、出産・避妊後の脾虚と精血不足に由来する代償行動と考え、抑える(瀉す)ではなく補う(健脾・補精・養血)ことをやっていく。
●積極的に使う食材
🌿補腎・補血
- 黒豆
- 黒ごま
- きくらげ(戻して細かく)
- ゼラチン質(鶏ガラ・手羽元スープ)
- 卵黄(週2回)
🌿健脾・和胃(異食傾向へ)
- 山芋
- かぼちゃ
- 胡桃少量
- 焼き海苔(少量)
🌿肝血サポート
- レバー(週1・加熱・少量)
- 鮭・イワシ(良質脂)
※短期改善ではなく根気型の補いでやっていく
目標は「改善」よりも進行速度を穏やかにすること。
【まとめ】
智慧の退色は遺伝+出産経験+避妊後の腎精低下による体質変化が背景にあるとみる。
異食は単なる癖や胃熱ではなく、脾虚のサイン。
産後、避妊手術後の回復力は良好だったことから、補腎・養血・健脾を長期的に続けることで退色の進行を緩められると期待して、「腎精を貯める、脾胃を守る」
ことを手掛けていく。(てか、これ全ての犬に大事なこと)























