【第一回】ブランド語り【wewill】
ブランド創設2年目にも関わらず、今月のメンズノンノの表紙を飾った「wewill」というブランドがある。聞いた話の受け売りではあるが、あまり知られていないかつ面白い話だったので共有したいと思う。wewillのデザイナーの福薗英貴は高校時代から「Maison Malgela」が好きでマルジェラしか着なかったという。その影響か「Maison Malgela」のデザイナーマルタン・マルジェラと同じく世界三大服飾大学のアントワープ王立芸術アカデミーに入学し、日本人で初めて卒業した。アントワープ王立芸術アカデミーは入学時は100人ほどだが、卒業するときには10人にもなっているほどの難関大学である。大学が3つの公用語鵜を持つベルギーにあり、そんな難関大学を卒業したというのは福薗英貴がいかに勉強家であったかがわかる。また、アントワープ王立芸術アカデミーは1980年代ドリス・ヴァン・ノッテンら6人がモード界に非常に大きな影響を与え「アントワープシックス」と呼ばれていることが一番有名でだろう。福薗英貴は卒業後Whereaboutsという自身のブランドを立ち上げたのち、takeo kikuchiなどのデザイナーを務めた。当時はレディースラインが中心であったが、17awから「静かに、惹きつける服」をテーマとしたメンズブランド「wewill」を立ち上げた。ようやく本題に入るが「wewill」の何が魅力的なのか。まず、1つ目に幅広い層の人が着れる服であることが挙げられる。シンプルでスッキリとして鮮麗されたデザインなので20代であろうと40代であろうと痩せ型であろうと肥満型であろうと日本人であろうと外国人であろうと調和する。シンプルながらも美しいシルエットでディティールは意匠を凝らしたものになっている。コレクション映えはするが日常使いもきちんとできる微妙な間をうまく実現している。2つ目に高級感のある生地感である。初めてwewillの服を触った時他の服とは一線を画く高級のある手触りに感動した。その時初めて「wewill」というブランドを耳にしたが一瞬で興味が湧いた。この手触りを実現しているのは自社で生地から作り、縫製はPRADAと同じ工場で行なっているためである。ここまでしているのに比較的安価で求めやすい価格になっている。つまりwewillは見て感動して、着て感動する服を作っている。またブランディングも面白く、wewillの服を買うことができるのは自社の銀座と福岡の「factory」他5店舗で、オンラインショッピングも行なっていない。オンラインで服を買うことが多くなったが、やはり触ってから分かる生地感や着た時のシルエットなどは分からない。僕の思うwewillの良さは、何年も着れるような丁寧な縫製とやや光沢があって肌触りが滑らかで圧倒的高級感のある生地と、一見サンプルなアイテムだが、洗礼されたデザインで他とは区別されるディティールの可愛いさであると思う。手軽にオンラインで服を買える時代だからこそ実際に見て着てみたい服をおすすめしたい。ブランド2年目であまり知られていない?にも関わらず、これから流行ることが確定していると言っても過言ではないという点も外せないのでチェックしてみて欲しい。参考文献https://www.fashion-press.net/brands/4285