● 「出ます!」家賃8000円物件 ●

 

人妻の魅力

 

 

 

コンビニに着くと、村上さんと

ポリちゃんは車から降りて

買い物をしていた。

 

蜘蛛さんも一緒に

コンビニに入った。

 

 

ポリちゃんが、

「温かいの食べたいね~」

といい、店内をみてまわり、

おにぎりや弁当がないことに気づき、

レジにめをやると、店員が肉まんを

並べていた。

 

 

「あのぉ~、肉まん4個って買えますか?」

とポリちゃんが聞くと、

 

 

店員は、

「あと10分待ってくれれば」

と言って、ポリちゃんをみて微笑んだ。

 

 

午前3時の店内には村上さんと蜘蛛さんと

ポリちゃんと店員しかいなかった。

 

 

店員は、店内をみて・・・

「待ちますか?」

とポリちゃんに聞くと、

 

「んー、待ちます」

とポリちゃんが言ってニコッと

微笑んだので、店員は、

「あの~、良かったら、中で待ちますか?」

と聞いた。

 

 

「んー、雑誌読んでていいなら。」

とポリちゃんが言うと、

 

 

店員はなぜかレジの仕切り扉をあけ、

「どうぞ」

と言った。

 

 

ポリちゃんは、

「え?どうして?」

と言うと、

 

 

「いや、奥のスタッフルームの中で」

と店員が言ったので、

 

 

ポリちゃんは

「あー、そういう意味だったの!

私、てっきりコンビニの中でって

意味かと思って・・・。」

と笑って言うと、

 

 

店員は、

「あ、いや、、、座って待ってた

方がいいかと思って」

と言った。

 

 

ポリちゃんは

「ありがとうございます。でも、、、

やっぱりスタッフルームはねぇ。

ダメだよ。」

と言うと、

 

 

店員は、

「いや、大丈夫。おれだけだから」

と言った。

 

 

「うん。だから、ダメだよ」

とポリちゃんは言うと、

 

 

店員は、

「あのぉ~、前々から時々みてて

可愛いなって思って・・・。おれ、

学生だけど、良かったら・・・」

と話している途中に、村上さんが

やってきた。

 

 

「ポリ、何にするの?」

と、村上さんが聞くと、

 

 

「あ、今ね、肉まんできるの待ってるの」

とポリちゃんは言った。

 

 

「じゃぁ、すみません、肉まんと

これも一緒にお願いします」

と村上さんがパンと鍋焼きうどんを

置くと、店員は村上さんをみて、

ため息をついた。

 

 

村上さんはそのため息が気になり、

「あのさぁ、なんでそんな態度なの?」

と、不機嫌そうに聞くと、

 

 

「あぁ、すみません・・・」

と店員は謝った。

 

 

それをみていた蜘蛛さんは

「さっき、店員がポリをナンパしてたんだよ」

と村上さんに言うと、

 

 

「いや、そうじゃなくて・・・」

と店員は言い訳をしようとしたが、

 

 

ポリちゃんが

「まぁ、いいから。勘違いされただけだし」

と言って、話しを切った。

 

 

店員はそんなポリちゃんをみて更に

好きになったらしく、

「ありがとう」

と、嬉しそうに言った。

 

 

そんな様子からどういう事かわかった

村上さんは、ポリちゃんの手を握ると、

「車で待ったら?」

と言った。

 

 

「あと、5分ぐらいだから待つよ」

とポリちゃんが言うと、

 

 

村上さんは、

「蜘蛛さん、先に車でポリと待ってて

ください。おれ肉まんできたら

受け取るので」

と言うと、車の鍵をポリちゃんに渡し、

 

 

村上さんはレジのところに寄りかかり、

待つことにした。

 

 

ポリちゃんは

「じゃぁ、私車いくね」

と言って入り口にいた蜘蛛さんと

一緒に車に向かった。

 

 

店内には村上さんと店員だけになり・・・。

 

 

「おれの奥さん可愛いだろ」

と村上さんは言った。

 

 

店員は驚いたらしく

「え?奥さん?」

と言うと、

 

 

「そう。おれの奥さん。

だから、無理だから諦めな」

と村上さんは言うとクスッと笑った。

 

 

店員はできあがった肉まん4個を袋に

入れながら、ため息をつき、

「ありがとうございました」

と言って肉まんとお茶との入った袋と、

鍋焼きうどんとパンの入った袋を

村上さんに渡した。

 

 

村上さんが車に戻ると、蜘蛛さんが

運転席に座っていた。

 

 

「あぁ、暖機すみません」

と村上さんが言うと、

 

 

「おれ、運転してもいいけど」

と蜘蛛さんが言ったので、

 

 

「えー、怪我してるんだから、

ダメだよ。危ないもん」

とポリちゃんが嫌がったため

結局、村上さんが運転することになり、

蜘蛛さんは後部座席に戻った。

 

 

アパートに戻る間、蜘蛛さんは

落ち着かない様子で、

「どうしよう。この時間に入れて

くれるか・・・」

と、ぶつぶつ言っている。

 

 

「さすがに、午前3時半だし・・・

無理だと思いますよ」

と村上さんが言うと、

 

 

「おれ、どうしよう。行くと来ないし」

と蜘蛛さんが言ったので、

 

 

村上さんは

「おれとポリの部屋に今夜は

泊まっていいので、明日は

サリーさんに謝って、仲直り

したらどうですか?」

と言うと、

 

 

蜘蛛さんは、

「今更・・・。」

と言ったので、

 

 

「蜘蛛くん、今夜しか泊めないからね。

明日からは知らないから」

と、助手席から後部座席に振り向き、

冷たく言った。

 

 

蜘蛛さんは、

「あー、いいや。おれ、このまま

家に帰るわ」

と、投げやりに言うと、

 

 

「また事故ってもしらないよ」

と、ポリちゃんは嫌みくさそうに言った。

 

 

蜘蛛さんは、

「んー、もうあいつに邪魔されないと

思うし・・・・、大丈夫だと・・・」

と言いかけ、少し間を置いてから、

 

「やっぱり今晩は泊めて」

と言った。

 

 

ハハハハハハゲラゲラ

 

 

と村上さんは笑いながら、

アパートの駐車場に車を駐めると、

「今晩だけだから」

と言って、また笑った。

 

 

部屋に入ると、ストーブをつけ、

コタツに入りみんなで肉まんを

食べた。肉まんを食べながら、

ため息をついている蜘蛛さんを

みて、村上さんは、

「いい加減なことしてるから、

こうなるんですよ」

と言うと、

 

 

蜘蛛さんは、

「お前らだって同じだろ」

と言ったので、

 

 

「おれ、ポリと結婚したんで」

と村上さんは言った。

 

 

蜘蛛さんは驚き、

「結婚?・・・え?籍入れたの?」

と聞くと、

 

 

ポリちゃんがお茶を飲みながら、

「うん。私は村上くんの奥さんに

なったから、二度と蜘蛛くんとは

付き合わないよ」

と言って、

 

「ふふふふふふニヒヒ

 

と、不気味な笑いをした。

 

 

蜘蛛さんはあわよくば、

またポリちゃんを口説こうと

思っていただけに、村上さんと

結婚したことはショックだった。

 

 

続く

 

 

 

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