今使っているCDプレーヤーはマランツの普及品ですが、とても気に入っています。元々はデンオンを使っていたのですが、より新しく価格の安いマランツに変えた時、同じCDがより華やかで音場が広がったような音に変わった時は感激したものです。

 

それ以来何年もデンオンはお蔵入りしていましたが、何となく引っ張り出してきました。別の部屋から運び出したのです、その重さには改めて驚きました。マランツはとても軽いのです。

 

デンオンはうっかり持ち上げようものなら腰を痛めてしまいそうです。

 

オーディオで重さはイコール”良い音”の証のようなものですが、マランツの華やかな音になれた耳にはやはり暗めで広がりの弱い音に聴こえてしまいます。もしかしたら経年変化でコンデンサーなど容量が抜けてしまっているのかも知れません。

 

あるいは、これがメーカーによる音作りの違いとも言えるかも知れません。

 

アンプに繋ぐ時にちょっとしたアクシデントがありました。アンプのインプット端子は色々なものを繋いでいるので、飽きが少なくPHONO端子に繋いでみました。本来そこに繋ぐべきレコードプレーヤーはフォノイコライザーを通しているので違う所に繋いでいます。それでCDをかけた瞬間、スピーカーから何とも凄い爆音が響き慌ててボリュームを絞りました。

 

ベートーヴェンの「交響曲第1番」で良かった。フォルテッシモから始まるような曲だったらスピーカーがイカれていたかも知れません。

 

こんな初歩的な失敗をされる方はいらっしゃらないとは思いますが、PHONO端子にレコード・プレーヤー以外を繋いではいけません。

 

音自体はマランツの方が好みなのですが、見た目はデンオンの圧勝です。

 

オーディオ製品の見た目は重要です。デンオンのゴールドに輝くパネル、木製の側面ボードやボタン類の形、配置のバランスの良さには全く惚れ惚れしてしまいます。

 

眺めていたら、ちょっと色気の無い音も何だか高級感を感じてきました。

 

今、ズヴェーデン/オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団ので「春の祭典」を聴いています。

 

この録音は以前取り上げていますが、その時は

 

「野蛮さという面では期待はずれ、一言で言えば音楽的な”春祭”」と感想を書いています。

 

しかし、今デンオンで聴くと全く印象が違います。

 

マルケヴィッチの意を継ぐ、この曲の持つ野蛮さを強調した演奏に聴こえます。古楽器団体がこの曲を演奏することがあれば、こんな風に演奏するんだろうなと思えますし、「春の祭典」の数々の録音の中でもトップクラスのものだと言えます。

 

重たいデンオンだからこその音なのか?

 

もう暫くデンオンで聴いてみたいと思った次第です。