ブログで紹介しようと、取っ替え引っ替えクラシックのレコードを聴いていますが、今一つパッとした感じを受けません。
どうやらクラシックに聴き疲れしてきたようです。
これはよくある事なので、そんな時はちょっと毛色の違う音楽を聴くに限ります。そうやって選んだのが大好きなピンク・フロイドが初めて商業的に成功したアルバム。
一頭の牛がこちらを向いているだけの挑戦的なジャケット写真が印象的な、原題は「Atom Hert Mather」、東芝が発売する時、邦題を直訳した「原子心母」としたのは見事。
この曲をBBCのテレビコンサートで演奏する時にはまだタイトルが付けられておらず、司会者が初回するのにタイトルが無いと困るというので、メンバーがその時偶然新聞の「56歳の未亡人が原子力電池で動くペースメーカーの埋め込みに成功した」という記事を目にし、その見出しの「Atom heart mather named」をそのまま使ったという事です。
このアルバムは1970年の発売ですが、私はちょっと遅れて買っています。
A面全体ががいきなりブラスから始まるタイトル曲で占められ、度肝を抜かれます。
タイトル曲「原子心母」は6つの曲から成る組曲は、それ以前にビートルズが「サージェント・ペパーズ」で初めて実現したコンセプトアルバムのスタイルをより発展させたものと思われます。
この「原子心母」はその後の「危機」、「ザ・ウォール」へ繋がって行くことになります。
B面はメンバーが個々に、あるいは共同で書いた曲が並べられます。
今聴くと後のピンク・フロイドのスタート地点という感じは否めませんが、やはり「原子心母」という曲の存在感はこれからも失うことは無いと思います。
(原子心母)