レコードラックにあるレコードを順に聴き直しています。
今回はミシェル・コルボ指揮、ローザンヌ声楽・器楽アンサンブルによるバッハの「ロ短調ミサ」のレコードです。
🔷録音データの記載がない
ジャケットを見回してもどこにも録音時期を判断する情報がありませんが昔はこれが当たり前だったのです。
録音データを載せるようになったのは、フルトヴェングラーの陽の目を見ていなかった音源があちこちから探し出され、同曲異演がたくさん出回ることになったのがきっかけでした。
調べてみると、1978年のライブ録音のようです。私がこのレコードを買ったのは随分後のことで、バッハと言えば「管弦楽組曲」と「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」さえ聴いていれば十分満足という時期が長かったから。
🔷「ロ短調ミサ」の素晴らしさを知る
このレコードに限らず買ったきっかけをはっきり覚えているものは少なく、多分当時愛読していた「レコード芸術」で褒めらていたからでしょう。
今考えれば、「レコード芸術」と言うよりそこにレコード評を書いていた、自称音楽評論家たちに踊らされていただけだと情けない思いで一杯なのですが、たまにはこういう素晴らしいレコードとの出会いもあったのは確かです。
「ロ短調ミサ」に関してはこの後、リヒターであったり、カラヤンのような個性的な演奏を知理、このコルボ盤は本当に久しぶりに聴きました。
そうやって聞き直した感想は「実直な演奏だ」と言うことです。虚飾を廃した素直な演奏。とにかく私はこのレコードを聴いて「ロ短調ミサ」の素晴らしさを知りました。
🔷トランペットがアンドレ!
この演奏の大きな目玉が第一トランペットをモーリス・アンドレが吹いていること。コルボの実直な演奏が、アンドレが登場すると一気に豪華な音楽に変わってしまいます。
元来、リヒターなので聴くとわかりますが、この曲のトランペットはここまでの存在感は感じませんが、やはりアンドレともなると違うものです。
ypoutubeにあればアンドレの箇所だけでも載せたかったのですが、見つからず断念しました。