年末というとベートーヴェンの「第九」を思い浮かべる、また実際に演奏会に足を運ぶ人も多いかと思います。

 

私も去年はそうしましたし、やっぱり生で聴く「第九」は格別でした。

 

中には、いやいやバッハの「マタイ受難曲」でしょう、という方もいらっしゃるかも知れません。

 

私は今年はワーグナーにしました。

 

「ニーベルングの指輪」。毎年夏にはワーグナーゆかりのバイロイトで4日間かけ全曲が演奏されます。今はどうか知りませんが、昔はこの録画を年末にBSで放映されるのを楽しみにして録画に勤しんだものです。

 

こう書くと、いかにも「ニーベルングの指輪」を聴き知っているかと思われそうですが、実は今までまともに聴いたことがありません。

 

せっせと録画したものの、大体「ラインの黄金」を少し聴いただけで断念していました。録画したテープも再生機が壊れてしまってからは引き出しの隅に眠ったままです。

 

クラシックファンなら一度は聴いておかないと、という胸郭観念のようなものがあって今年はチャレンジしようと思っています。

 

ワーグナーが35歳の時から書き始め、61歳の時に完成した4部からなる全15時間に渡る超大作です。

 

「ニーベルングの指輪」は持っていないので、youtubeを見ると有名なショルティ/ウィーン・フィルの録音が対訳付きでありましたので、それを聴き始めたところです。

 

 

「ラインの黄金」を聴いたところですが、これまで聴いてこなかったことを後悔するほど面白いです。

 

対訳付きの動画なので手軽さもありますが、音楽を聴いているだけでワクワクドキドキしてしまいます。こんなオペラ、ワーグナーは楽劇と言ってますが、他に知りません。

 

流石に毎日聞いていたら疲れてしまいそうなボリューム感たっぷりの音楽ですが、この調子なら年内に全て聴けそうです。

 

「ラインの黄金」のフィナーレ、神々がヴァルハラ城へ入場します。

 

ちなみにこのヴァルハラ城は神々の長ヴォータンが自分の奥さんの妹を担保に巨人族に建てさせたものです。「ニーベルングの指輪」はラインの黄金から作られた、その持ち主には権力を支配できる力をもたらせる指輪を巡っての神話の世界の話ですが、神々が実に人間的に描かれていることが話を面白くさせていますよね。