「交響曲」のマイベスト10を選んでいます。

 

各作曲家の「第1番」から「第9番」までを将棋の段位戦に準えてトーナメント形式で選択していきます。

 

「第2番」対決「二段位戦」の現状は下記の通りです。

 

 

今回はベートーヴェンと前回勝ち上がったシューマンの対決です。

 

🔷楽曲紹介

 

ベートーヴェンの「交響曲第2番」は、ベートーヴェンの交響曲の中では他の交響曲の陰に隠れてしまっていますが、「交響曲第1番」同様、ベートーヴェンの覇気が感じられる楽曲でフィナーレの凄まじい爆発が魅力です。

一方のシューマンの「第2番」は、ワクワクするような第2楽章と情感に訴える第3楽章が聴きどころです。

 

🔷ベートーヴェン「交響曲第2番」 カラヤン/ベルリン・フィル

 

対戦に相応しい演奏を探してたどり着いたのが、カラヤンとベルリン・フィル1977年の来日公演の動画です。

 

最初はガーディナーの演速めのテンポで勢いのある演奏を取ろうかとも思ったのですが、やっぱり古楽器、特に弦楽器の独特のノンビブラートでフッと抜けるような弾き方が耳についてしまってやめました。

 

カラヤンはもちろん現代オケの機能を最大限に使って豪快に進めます。特にフィナーレの最後で急激に爆発させるところでベルリン・フィルが食いつき気味に突っ込んでいく様は正にライブならでは興奮を感じさせてくれます。

 

 

 

🔷シューマン「交響曲第2番」 バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック

 

 

バーンスタインが愛した曲ということでバーンスターンの最初の録音で聴いてみました。バーンスタインはウィーン・フィルのライブ動画も聞いてみましたが、若きバーンスタインの思いがはっきり出ているニューヨーク・フィルの方が面白く聴けました。

 

第2楽章の白熱、第3楽章の美しい響きは、やっぱりいいですね。

 

 

🔶判定

 

ベートーヴェンはいくつもの演奏を聴いてみましたが、聴けば聴くほどその造形の見事さに驚くばかりです。古典派の魅力です。

対してシューマンの方はロマン派らしい魅力溢れる音楽になっていますが、造形美という面ではどうしても古典派には劣ります。ロマン派の音楽は形よりも感情の発露が重要視されるので、造形にこだわった聴き方自体が間違っているのは分かってはいますが。

 

カラヤンの圧倒的なライブもあってベートーヴェンを残します。

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現状です。

 

 

次回は、ブルックナーとブラームスの対戦です。