久しぶりにベルリン・フィルのデジタルコンサートを覗いてみました。
2000年11月26日のサントリー・ホールでの来日公演です。この公演を選んだのはヒラリー・ハーンが共演してたから。
2000年11月26日
ウェーバー:オベロン序曲
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
アンコール
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番から”プレスト”
後半が、
ドヴォルザーク:交響曲第8番
アンコール
ドヴォルザーク:スラブ舞曲ハ長調
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
マリス・ヤンソンス指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
🔸ウェーバー:オベロン序曲
まずは肩慣らしというところでしょうか。
🔸ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ヒラリー・ハーン目当ての聴衆も多かったんじゃないでしょうか。今から20年以
上前なので、ヒラリーもまだまだ若い。
しかしショスタコーヴィチとは。ヴァイオリン協奏曲好きでも結構敷居が高かった
んじゃ。
私も初めて聴きました。
40分という長さの上、旋律を歌うということが殆どないので聴いていて、どこに
進んでいくのかよく分かりませんでした。
ソロ・ヴァイオリンは何の脈略を感じさせない、無機的とも思えるパッセージをひ
たすら弾き続ける感じで、よくこんな曲を暗譜で弾けるものだと感心してしまいま
す。
ヒタリーは時にオケを引っ張るかのような場面もあり、堂々としたものです。
第二楽章が盛り上がって終わるので、誰か間違えて拍手しそうなものですが、誰も
拍手しなかったのには勝手に安心しちゃいました。
第4楽章まであって、この楽章の後半、ヴァイオリンは激しい調子で弾き続けま
す。ここに来てちょっとだけショスタコーヴィチらしさを感じました。
ヒラリー・ハーンにブラボーでしょう。
アンコールはいつものバッハ。今回はソナタからでしたが綺麗な演奏。
🔸ドヴォルザーク:交響曲第8番
ちょっと分かりにくかったショスタコーヴィチの後に分かりやすい「ドボ8」。
ヤンソンスは表情たっぷりに演奏させます。
第3楽章の強弱の出し入れに指揮者、オーケストラのセンスの良さが表れているよ
うに聴こえました。軽くポルタメントをかけるのも憎い。
フィナーレはこの曲に期待する迫力十分の演奏、そしてどこまでも美しい。
良かったです。
🔸ドヴォルザーク:スラブ舞曲から
「交響曲第8番」で十分堪能させてくれた上にアンコールまであったとは。
多分チケット代はバカ高かったとは思いますが、これでお客さんも納得でしょう。