久しぶりにベルリン・フィル ディジタルコンサートを覗いてみました。

 

シベリウスが聴きたくなって選んだものですが、知っている曲から知らない曲まで多くの曲がリストアップされているのがいいですね。

 

  2021年6月12日

 

   シベリウス:交響曲第4番

   ブラームス:交響曲第3番

 

   指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

 

 

ブロムシュテットは前に聴いた「運命」が素晴らしく、それ以来期待度の高い指揮者になっています。

 

🔸シベリウス 交響曲第4番

 

 弦楽合奏のような始まりでの、チェロのソロは流石に上手い。演奏は一言でいえば”素

 朴”。無駄な音符が一つも無いと称された名曲だけに、こういう切り詰めた演奏もありだ

 が、それをベルリン・フィルの技量が支えている。

 

🔸ブラームス 交響曲第3番

 

 ブラームスの第3番はブラームスの4曲の交響曲の中では最もロマンティックな趣を持つ

 が、ブロムシュテットはここでも古典的な佇まいを聴かせる。

 

 ただ、第2楽章アンダンテの最後でヴァイオリンをここぞとばかりに歌わせるのは、この

 曲の頂点がここにあるかのようだ。

 

 第3楽章は抑え気味に弾かせ、フィナーレでオケを開放させるが、カラヤンのように豪華

 壮大にはならないのはブロムシュテットの個性のなせる技だろう。

 

 この曲も最後は弱音で余韻を残して終わる。観客はその余韻を味わいながら帰路に着いた

 んだろうな。