「ベルリン・フィル デジタルコンサート」ではライブ配信もあります。

 

ただ時差の関係でライブで観ようと思ったらそれなりの覚悟が必要です。今回のコンサートは日本時間で6月17日の朝3時から。ちょっと無理してライブで観ました。

 

メータが登場して驚いたのは杖が無ければ歩けないようなお年寄りになっていた事!1936年生まれだそうで当たり前の事なんですが。

 

実はちょっとバレンボイムのコンサートを観た時に、同じ驚きがあっって、「知っている指揮者はみんな年取ってしまったんだな、自分も。」と感慨深いものがありました。

 

今日のコンサートの曲目は、

 

   シューマン    「ゲノフェーファ」序曲

   バルトーク    ピアノ協奏曲第2番

   チャイコフスキー 交響曲第4番

 

   バルトークのピアノはイェフィム・ブロンフマン

   指揮はズービン・メータ

 

 

    サムネのブロンフマンさんの写真は年齢詐称気味ですが。

 

📺 視聴開始

 

  シューマンの序曲は聴いたことがありません。まあ普通の演奏でした。

 

  バルトークの「ピアノ協奏曲第2番」も馴染みのない曲。ピアノのブロフマンの名前だ

  けはどこかで見た覚えがあります。

 

  第一楽章、第二楽章までは気がつきませんでしたが、第三楽章でこれが「弦楽器、打楽

  器とチェレスタのための音楽」と双子なんだと分かりました。全楽章を通してヴァイオ

  リンは背景音というのか、そんな役目しか与えられず、低弦もピチカート主体で打楽器

  的な扱い。その分、打楽器、管楽器、もちろんピアノが大活躍します。第三楽章では

  「弦チェレ」の旋律さえ聴こえます。

 

  ブロフマンはアンコールでショパンだかリストだかを弾きました(ピアノ曲に疎いので

  間違っているかも知れませんが)。バルトークではほとんど歌う事が無かったので、こ

  れは印象的でしたね。

 

  メインはチャイコフスキー「交響曲第4番」。

 

  良かった。第一楽章はよく歌わせる。それにしてもベルリン・フィルのヴァイオリンっ

  てこんなに柔らかい響きでしたっけ。カラヤンが決めた残響時間のせいでしょうか。そ

  れとも今の首席指揮者のペトレンコが変えた?

  

  このオーケストラの弱音の美しさはカラヤンで立証済みですが、この演奏でも美しい弱

  音を聴かせてくれました。

 

  最終楽章のテンポは落ち着いたもの。ムラヴィンスキーやカラヤンのスピード競争のよ

  うな迫力は無いが、これはこれでいい。コーダに入るとテンポアップさせ最後はメータ

  に一瞬若さが戻ったよう。

 

  それにしても、ベルリンの聴衆は老巨匠に優しい。バレンボイムの時もそうだったけ

  ど、スタンディングオベーションで答える。日本でベームが歓待されたような感じ。

 

このコンサートも夜の8時から再配信されるとのこと。これからは無理してリアルタイムに観なくてもいいかな。