「ベルリン・フィル デジタルコンサート」はかなり楽しめそうな事がわかりました。
今日は適当に選んで流しっぱなしにしてみました。他のことをやりながらベルリン・フィルをBGMに使う。こんな贅沢もできます。
作曲家、演奏会、ジャンル等々色々検索できます。
試しに「春の祭典」を探してみました。
2021年12月12日
指揮はアンドリス・ネルソンス
📺 視聴開始
この配信はコンサート全体なので、他の曲も演奏した訳ですが、「春の祭典」の
ところだけ選んでスタート。
他所ごとしながら、ちょこちょこ聴いたせいかもしれませんが、「なんて普通の演奏な
んだろう」と感じました。
「春の祭典」といえば、まずはマルケヴィッチとフィルハーモニア管弦楽団の演奏。
「春の祭典」が”野獣派”だった頃。そしてブーレーズがこの曲の精緻なリズム体系を暴
いてクリーブランド管弦楽団との”精緻な”「春の祭典」。カラヤンが「春の祭典」はも
う古典だよ、と言わんばかりの角の取れた演奏。
そんな経緯を経てネルソンスの「春の祭典」は残念ながら何も訴えて来ませんでした。
それではと、用事で外出するまでの間の時間に何か無いかと探したら、ベートーヴェン
の弦楽四重奏曲を「初期」「中期」「後期」と分けて全曲を聴かせる番組?があったの
で、その中から「ラズモフスキー第3番」を選びました。
2020年12月16日
ベートーヴェン 交響曲第9番「ラズモフスキー第3番」
📺 視聴開始
これはすごく興味深かった。
特に説明がなかったのですが、4人ともベルリン・フィルのメンバーです。オーケスト
ラの中に室内合奏団が生まれるのはよくあることですが、どうもこの4人は始終組んで
いる関係ではなさそうです。
それが興味深いに繋がるんですが、画面から緊張感が伝わってくるんです。
言い忘れましたが、この映像はフィルハーモニーの小ホール見たいな所で収録されてい
て、無観客でした。
特に1stヴァイオリンの女性が最初から最後まで表情が固く、緊張している感じが伝わ
ってきて、正直落ち着いて聴いていられませんでした。
ただ、そのヴァイオリンの音はとても柔らかで、多分音だけ聴いていたら違った印象だ
ったかも知れません。
演奏自体はとても良かった。緻密でいて歌があって。ちょっと面白いと思ったのは最後
のこの曲の聴きどころの輪唱みたいにパッセージを4人が受け渡していくところ。最初
ヴィオラからスタートしますが、この演奏のヴィオラはそれをそっと提示するんです。
スメタナSQでもアルバン・ベルクでももっとはっきりと主張するような弾き方だったと
思います。
そしてこの4人はそのパッセージを超高速で回していきます。こんな速いのは聞いた事
が無いと思う。ヴィオラがそっと出たのはこのテンポのせいかもしれません。主張する
ようにはっきり速くなんて弾くのは大変でしょうから。
面白かった。