ヴァイオリン協奏曲といえばチャイコフスキー

    でしょう。

 

                   でも、3大ヴァイオリン協奏曲には入って

                      ませんよ。

 そうなんですけど、釣りで言ったら「フナに

    始まりフナで終わる」という感じですかね。

    ピアノ協奏曲第1番もそういう曲ですね。

 

    百聞は一見(一聴)にしかず、まずは聴いて

    みましょう。

 

 

                   ヴァイオリンの活躍がすごいです。それに

                      曲も分かりやすい。

 

 初演時に「ヴァイオリンはもはや弾かれてい

    ない、壊されている」というような批判を受

    けたのは昔のこと。

    今やヴァイオリニストには必須のレパートリー

    です。

 

                   ハイフェッツ、見事ですよね。

 

 どんな速いパッセージを弾いても楽器を完全

    に鳴らしているという評価を読んだことがあ

    りますが、正にその通りだと思います。

 

    この曲を聴くなら、まずハイフェッツからで

    しょう。

                 

 

 

 この曲には日本人女性ヴァイオリニスト

    の演奏動画が溢れています。

 

 

                   日本人の女性ヴァイオリニストってそんな

                      に活躍してるんですか?

 

 youtubeでこの曲を検索すると日本人

    女性の演奏動画がたくさん出てきますよ。

 

                   どんな人の演奏がいいですか?

 

 ここからは個人の主観ということで…。

    まず庄司紗矢香さんがテルミカノフ指揮、

    サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー

    交響楽団の来日公演で弾いたもの。

    テクニックだけでなく、しなやかで奔放な演

    奏ぶりは、本当に素晴らしい。

 

                   他にもいるんですよね。

 

 諏訪内晶子さんがチャイコフスキー国際コンク

    ールで第1位を取った時の演奏、高木凛々子さ

    のもバルトーク国際コンクールでの演奏なども

    聴けますが、一番印象が強かったのは五嶋みどり

    さんがアバド指揮のベルリン・フィルと共演し

    たものです。

 

    五嶋さんの演奏は頭一つ抜けていると思わせ

    ますし、アバドとベルリン・フィルの見事な

    サポートぶりが素晴らしい。

    曲の終わりの部分を聞いてみましょう。

 

 

                   実際に弾いているところを見ると難しさが

                      よくわかります。

                      ヴァイオリニストによって演奏も違ってく

                      るんでしょうね。

 

 それとサポートするオーケストラの演奏も

    重要ですね。

    色々聴いてみるといいかと思いますよ。

 

                   まずは五嶋みどりさんで全曲聴いてみたく

                      なりました。

 

 

 ハイフェッツを紹介して終わろうと思って

    いましたが、ヒラリー・ハーンの演奏を聴

    いてびっくりです。

    前言を翻しますが、曲の印象自体変わって

    聴こえます。

 

                   どこがそんなに驚きなんですか?

 

 ハーンさんは大好きなヴァイオリニストの

    一人ですが、バリバリ弾くタイプでは無い

    のでチャイコフスキーは似合いそうもない

    印象でしたが、全く別の角度から攻めてき

    てます。

 

                  どんな風に?   

 

 ハイフェッツを聴いても分かる通り、この

    曲の聴かせどころはテンポの速い部分です。

    ところがハーンさんはテンポの遅い部分の

    ロマンティックな部分に焦点を当ててきた

    んです。

 

                  

                  じゃあテンポの速い聴かせどころはちょっと

                     弱い?

 

 折り紙付のテクニシャンですから、技術的

    に不足は微塵も感じさせませんが、元々

    清楚な音色の持ち主なので、迫力という点

    ではちょっと弱いかも知れません。

    しかし、そこはテンポを大きく変化させる

    ことで乗り切っています。ただ、好き嫌いが

    はっきり出そうな演奏ではあります。

 

                 

                  ハーンさんは先生のお気に入りのヴァイオリ

                     ニストですよね。

    

 初めてこの曲を聴く人向きではありませんが、

    こんなアプローチもあるんだと新しい魅力を

    分からせてくれます。

    彼女の演奏の特徴がよく出た、第1楽章を

    聴いて終わりにしましょう。

 

 

 

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 この記事が新たな出会いのきっかけとなれば幸いです。