そうなんですか?

 

 自分の葬式にモーツァルトやフォーレの

    レクイエムを流して欲しいと心の中で願う

    音楽ファンは多いのでは無いでしょうか。

 

                     現実的には難しいでしょうね。

 

 そうだとは思いますが、その思いは分かる

    気がします。中でもフォーレの人気は高い。

 

                     何がそんなにいいんですか?

 

 

 レクイエムはキリスト教の死者のためのミサ

    で使われる音楽なんですが、普段私たちがよく

    聴く、モーツァルト、ヴェルディ、フォーレの

    レクイエムは実際のミサとは別に独立した音楽

    として書かれてます。

 

                     色々な人が書いているんですね。

 

 モーツァルト、ヴェルディ、フォーレのもの

    が「3大レクイエム」と呼ばれ有名です。

   

                     その中でもフォーレのものが有名なん

                        ですね。

 ちょっと違って、それぞれが一番好きと意見

    は分かれると思います。ただ葬式となると

    フォーレは一番人気でしょう。

 

                     何でですか?

 

 元々レクイエムはミサ用の曲なので、最初は

   「永遠の安息を」と歌われるといった曲順には

    決まりがあるんです。

    その中に「怒りの日」という激しい音楽が含

    まれ、レクイエムの聴きどころの一つになって

    るんです。

 

    ヴェルディのレクイエムの「怒りの日」の冒頭

    を少しだけ聴いてみましょう。

 

 

                    相当激しいですね。日本の葬式では考え

                       られませんね。

 

 まあ特殊例ですけどね。ヴェルディの

    レクイエムは全体がまるでオペラのよう

    な起伏のある曲ですからね。

 

                     フォーレは違うんですか?

 

 フォーレは「怒りの日」という曲自体

    無いんです。その代わりなのか、終曲に

    独自の「楽園へ」という曲を書いています。

 

    

 それでは曲を聴いていきましょう。この

    曲はコルボ指揮のものが好きでよく聴いて

    いますので、それを聴いて下さい。

 

    全部で7曲あり、まずは第1曲「入祭唱と  

    キリエ」です。”主よ憐れみたまえ”と歌

    われます。

 

                    透き通るような合唱が素敵です。

 

 第2曲は「オッフェントリウム」、

    ”神よ、死せる魂を解き放って下さい”

    と歌われます。

 

                    どんどん行きましょう。

 第3曲は「サンクトゥス」、”聖なるかな、

    いと高きところにて”と歌われます。

 

                    綺麗な曲。

 

 第4曲は「ピエ・イエズス」、”慈悲深い

    イエスよ”と歌われます。

 

 

                    ソプラノですか?滲み入るような歌声。

 

 第5曲は「アニュス・ディ」、”神の子羊、

    世の過ちを取り去る方”と歌われます。

 

                    最後の方で一瞬、最初の曲が聴こえまし

                       た。

 第6曲は「リベラ・メ」、”私を解き放って

    下さい、永遠の死から”と歌われます。

 

 

                   迫力のある曲ですね。

 

 この曲には”怒りの日”が無いと説明しま

    したが、実はこの曲に”怒りの日”の歌詞

    が出てくるんですよ。

 

    最後の第7曲は「イン・パラディスム」、

    ”楽園に導かれますように”と歌われます。

 

                 オルガンに導かれて天に昇っていくような素敵

                    な音楽です。葬式には似合いそうも無い美しい

                    曲でした。

 

 第7曲の「イン・パレディウム」は

    棺が運び出される時に歌われる曲な

    んですよ。

 

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 この記事が新たな出会いのきっかけとなれば幸いです。