立春も過ぎましたが、今年初の更新です。
本年も宜しくお願い申し上げます。

更新していないにもかかわらず、
コメントやメッセージを頂き、
フォロー申請、アメンバー申請など頂き、
ありがとうございます。

書きたいことも多々ありますが、
2度目の入院、1985年の病院での様子を
少し綴りたいと思います。


毎日電話して! と
テレフォンカードを渡されていましたので、
携帯電話やスマホの無い時代…
学校帰りに駅前で友人達と別れてから
公衆電話でかけていました。

入院して始めの頃だったと思います。
孝蔵さん 「雑誌を買ってきて!
              テレビ番組のと、週刊誌とか2〜3冊。」

夏子  「うん、わかった。」

病院の最寄りの駅に着き、
本屋さんに寄ったのですが、種類があり過ぎて
どれを買ってよいのか……

もう一度、公衆電話から電話をかけて

夏子  「週刊誌、何を買えばいいの?」
孝蔵さん「何でもいいよ。
    週刊○○とかプレイボーイとか、
    女性セブンとか、何でも。
    あとテレビ番組の。」

夏子  「分かった。」

と、本屋さんに戻り
手にとったプレイボーイと書いてある雑誌……

パラっとめくると、
女の人の露出のあるページがチラッと見えて…

え?こんなものを見るの?

でもプレイボーイと言ったような気がする…
迷って。。。
一度戻して、又手にとって。。。
又戻して。。。

恥ずかしくてレジになかなか持って行けなくて…

でも、勇気を出して買いました。
「頼まれたものなんです…」
言わなくてもいいような事を言って店員さんに
「え?何ですか?」
と更に恥ずかしくなり、
急いで会計して病院へ向かいました。

病院に着き、孝蔵さんに渡すと、

孝蔵さん「月間プレイボーイを買ってきたんだ〜」

夏子  「え?」

孝蔵さん「ちょっと高かっただろ?笑」

と言いながら、かかった雑誌代金をくれました。

月間であったのか、特別号であったのか
週刊ではないものを購入してしまったようでした…

レジに持って行くのも恥ずかしくて、
こんなもの買わせて酷いよ〜と、
少しだけ思ってしまったのですが
違っていて、ちょっと安心したのを覚えています。
私が特別号を買ってしまったようでした。。。

病院の光景もよく覚えています。
入院病棟の確か3階。個室の多い階でした。
割と重い病気の方の入院が多い階のせいか
廊下もいつもひっそりとしていました。

病室を入ると、カーテンがあり
その向こうの左側の壁にベッド。
孝蔵さんはいつもベッドの上に座り
ギターもいつもベッドの上。
いつでも弾けるように。。。

完全に治すための入院と言っていました。
眠っていたり、横になっていたりしている
覚えが無いのですが、
1ヶ月半から2ヶ月近くの入院。
元気そうに見えても、
まだまだ安心出来ない状態だったと思います。

右側の壁側に小さな冷蔵庫や
タオルや着替えなどの入った棚がありました。

窓側に立てかけられたパイプイスを開き
窓から降り注ぐ夕陽を背にして
私はいつも座っていました。
お天気の良い日は、
背中がポカポカしていたのを覚えています。


いつも学校帰りなので着く頃は夕方。
その時間帯は、昼食からは時間が経っており
夕食の時間まではまだ間があり…
病院食も消化の良いものばかり。
孝蔵さんはお腹が空いてしまっていて…

孝蔵さん「りんご、むいてよ。」

小さな冷蔵庫の上には、簡単なお茶のセットと
お見舞いなどで頂いたりんごがいつも置いてあり、
1人で1つは多いので、
1つのりんごを半分ずつ、2人で食べました。
いつも半分ずつ。。。

果物ナイフが使いづらくて、、、

孝蔵さん「夏子がむくと
   りんごが小さくなるなぁ…笑笑」
と、言われたのも今では笑い話。

今、孝蔵さんがいたら
笑って話せる話ばかりなのに。。。


ベッドの横の壁には、
ファンの方から送って頂いた千羽鶴が
沢山、沢山、飾られていたのも覚えています。