親愛なる子供たちへ

 最近、思うことがあります。人は、大人になるにつれ、どんどん今のみんなのような純粋な心をどこかに置き忘れてくるような気がします。
 たとえ、純粋な気持ちをもっていたとしても、それを口に出さなくなってしまいます。
 勉強をして知識をつけ、めんどうくさいことや、自分によってあまり利益にならないことからうまく逃げる。困っている人がいても見てみぬふりをし、困難なできごとがあると、言い訳を一生懸命考えながら、ずる賢く自分の思い通りに生きようとする大人が世の中にはたくさんいます。
 しかし、そんな『不自由』な生き方をすることが大人になることではない。ボスは、そうみんなに伝えてきました。そして、自分でもわかっていたつもりでいました。
 でも、ボスは口先だけのとても『不自由な大人』になっていることに気づきました。
 君たちが”あきちゃん”と富士山に登りたいという気持ちをボスに伝えてくれたとき、正直に言うとそのうち忘れて何も言わなくなるだろうと思っていました。いや、それどころか、そうなることを願ってさえいました。
 なぜなら、ボスは車椅子に乗った人と富士山に登ったこともなければ、登った人がいるときいたこともなく、 もっと言えば 大勢の人にお願いをし、しんどい思いをしてまで車椅子に乗った人を富士山に引っ張りあげることにどんな意味があるのかと、何も出来ないくせに、やらなくてもすむいいわけばかりを考えていました。
 みんなは、ただ“あきちゃん”といっしょに富士山に登りたかっただけなんだよね。
 車椅子での富士登山を成功させる大きな心の支えになってくれた子どもたち。心から誇りに思っています。本当にありがとう。 
 みんなのおかげで、ボスもようやくちょっとだけ『自由な大人』になれた気がします。


  2010年9月3日      ボスより



          あきちゃんと富士山に登りたい 希少難病患者と子どもたちのチャレンジ  小泉二郎著 旬報社より冒頭抜粋


すごいなぁ。すごいなぁ。


昨日、名古屋に行く電車の中で開いた本。

図書館で私を呼び止めた表紙の富士山の絵。
本屋さんでも図書館でも気になった本は迷わず読むことにしてるので呼ばれたら読む(笑)


電車の中で読む本じゃなかった・・・・と気がついたのはページを開いてからすぐだったけど・・・
途中でやめられるほど大人じゃないので・・


名古屋に行くまで ハンカチを片手に
とめどなく流れてくる涙とたたかいつつ、
熱い熱い心にふれさせていただきました。

難病患者というタイトルがついてるから
お涙頂戴のかわいそうな話かと・・勘違いする方もいらっしゃるかも・・・?
 
ところがぎっちょんちょん・・・?


ふるふる。。。ふるふる・・・・ふるふる・・・・

なぜか熱い心がムクムクと・・震える。


なんだなんだ・・・・この本はいったい・・・

うーん。いい本に出会ってしまったよ。


名古屋駅に着くの 早すぎるよ・・・・ 全部読めないじゃーんと思いつつ、やっぱりページを閉じることができず・・・
そのまま、本を開いたまま 電車をおり、階段をおり、改札をでて、地下鉄にのりこみ、
地下鉄でよみこむよみこむ。

そして
『かくおうざーーーーーん』という電車の案内とともに 感動のラストがやってきました。


数年前に 幼稚園児たちを連れて上った富士登山を思い出しました。
幼稚園児たちを連れてくなんて さぞかし大変だったでしょ・・・という感想をたくさんもらった当時。
 幼稚園児たちにどれだけ 勇気と愛を与えられたかわからない・・・・。一緒に行かなかったらのぼれなかったかもしれない嵐の中での登山、その記憶とともに、あきらめない心の大切さを今一度おもいだしていました。


希少難病のこと全く知らなかったですが・・これをきっかけに知ろうとする努力をしていこうとおもいます。



NPO希少難病患者支援事務局
http://www.sord.jp/support/purchase.php
こちらから
本を購入すると売り上げの一部がSORDの希少難病患者の研究の一部になるそうです。

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