Θこと田村:徳周です。
読んでいただいてありがとうございます。
私は時に僧もしているのですが、少し前、本年8月13日（土）お盆のお参りにお伺いした折、こんなお話をしました。
ご当家は初盆、ご主人様は40代後半で奥様やご子息様方々もまだまだお若いです。
また、ご主人様のお父様（しばらく前にお亡くなりになられた）には大変お世話になっておりました。
そんな方々に元来「仏事」は縁遠く、馴染はあまりないです。
「初盆」ということで親類縁者の方もおみえで、
「老若男女」揃い踏み。
の状態です。
さて、浄土真宗の御文の中にこんな文言があります。
「朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり。」
（朝には血色の良い顔をしていても、夕暮れには白骨となる身であります。）
※「夕暮れには白骨」ー既に「火葬」されているということ。
「されば、人間の儚き事は、老少不定のさかいなれば」
（人間のはかない事は、老いも若いも関係なくいずれ死を迎える身であるから）
上記2つ、いずれも端的に申しますと、
「人間なんて長生きするかと思えば、何かのひょうしに死んでしまう。『死』が訪れるのに老いも若きも関係無い」
ということを言い表しています。
例えば、
「朝には血色よく元気一杯であった者が、何か予期せぬ出来事（事故や病気）で死んでしまった。（「予期せぬ出来事」が起こるのは、若くても、歳を重ねていても関係ない。）」
というような具合です。
つまり、
「いつ死ぬかわかんないから、（もし死の瞬間に意識があったとして）後悔しない生き方をして下さい」
（※ここのあたりを浄土真宗では「早くいのちの終わりのことを心にかけて、阿弥陀仏を深くたのみ、念仏もうすべきである。」となります。今回、私が言いたいことは「浄土真宗」のことではないのでそこにはふれません。）
ということです。
確かにそうです。
「有限である生」が前提となっており、何時訪れるかわからない「死」に対して「どう生きる」か「どう在るべきか」が問われ、まさしく私もそのようにお話をしてきました。「死ぬ時に後悔しないようにして下さい」と。
ところが。
昨今、色々な技術の進歩により、
「永遠の命」
「永遠になくならない意識」
が、いよいよ現実味を帯びてきたように感じます。（それはどのようなカタチで実現されるかは分かりませんが。）
「アレ？『生の前提条件』変わらない？」
となります。
で、あるならば、「どう生きるか」が「問わ」れ、「問う」必要があるのでは、と考えました…。
やはり、
「後悔しない生き方」
「後悔しない在り方」
だと考えます。
「納得のいかない永遠の『生』を過ごす」
こんなに「苦痛」なことは無いと考えます。
「終わると思っていた苦しみ」が終わらない。（「無間地獄」？）
逆もまた然り、「生き方」、「在り方」をしっかり定めれば
「楽しい事が永遠に続く」
です。
「有限」「無限」どちらにしても「生き方」「在り方」が「人生の質」を左右する。
あらためて、「生き方」「在り方」を問い返して下さい、と。
「納得して生きる為」に。
そんなお話を初盆の場にて致しました。
このことを誰かに伝えたくて、届く方にとどいて欲しくて書き記しました。
※御文
ja.wikipedia.org※白骨の御文
ja.wikipedia.org
ここまで読んで下さってありがとうございます！！
ではまた次回。
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