僕たちは

さまざまな用事があって

外に出かけ、また家に帰って来る



帰って来る家では

あったかい人たちがいる

あったかいものたちがいる



その存在たちが

やさしく温かく迎え入れてくれる

なんて有難いことなんだろう



帰る場所は家だけではない



僕たちは、家を出て仕事に行く

そこでは、いつもの仕事仲間がいて

当たり前のように迎え入れてくれる



仕事に行っているのではない

仕事をする場所に帰っている



家や仕事場だけでなく

僕たちは、いつもどこかに帰っている



現象面としては

外に向かっているように見えてしまう



でも、外に向かっているのではない

いつも内に向かっている

家(うち)に帰っている



そして、一日の終わりには

あったかい布団に入って眠りにつく

肉体から、魂のふるさとへ帰っていく


 




          詩人 竹水 丈哉


 

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