苦しくて辛い時、そんな時は、無い方がいいに決まっている。
絶対無い方がいいし、そんな事、経験したくない。

苦しくて辛い時、どこかへ逃げ出したくなる。
楽にさえなれば、何でもいいと思ってしまう。

いつも楽しく幸せでいたい。誰しもが、そう思う。
しかし、困った事に、実際にそんな事はあり得ない。

苦しく辛い時、それが、いつまで続くか分からない。
永遠に続くとさえ、思ってしまう時もある。
いつまで続き、どこに行き着くか分からない。

でも、行き着く所まで行き着いたら、落ちる所まで落ち切ったら、
それ以上は続かないし、それ以上は落ちない。

そして、奇跡が起きるのだ。

反転現象だ。

今までの事が、まるで嘘のようになってしまう。

落ちた分だけ、苦しんだ分だけ、逆に駆け上がってしまうのだ。
苦しんだ分、落ちた分が、力となって、上へ上へと駆け上がるのだ。

とても不思議な現象だ。まったく不可解だ。

だが、これは事実なのだ。

だから、「苦しくて辛い嵐」が吹き荒れている時は、ただジッと待つのみだ。
そしかできないのだ。

でも、それでいいのだ。