厚労省が21日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の専門委員会で提案する。今は大企業の会社員らが入る健康保険組合の多くなどでは、患者が窓口で全額を払った後で保険請求し、適用が認められれば9~7割分が還付される。この仕組みを変更し、窓口での支払い段階から保険負担分を差し引く。厚労省の出先機関などは施術所と契約を結び、指導監督や行政処分を行いやすくする。
http://www.asahi.com/articles/ASK3J3QS0K3JUTFK007.html

 

この記事の後半は不正請求がされている事で締めくくられています。

 

さて
「健康保険を使って安くマッサージを受けたいな・・・」
こんな要望をよく聞きます。

しかし湘南指圧館もそうですが、ほとんどの治療院で健康保険を使いません。
何故でしょうか?
 
謎解きの前に少し説明
健康保険を使う場合、どんなに最高のサービスを提供しようが、最低のサービスをしようが『定額』です。
そして体のパーツを5つに分けて、右腕・左腕・右脚・左脚・胴体の「5局所」にします。
1局所につき『定額』の料金はいくらになると思いますか?
殆どの人が「1000円~2000円ぐらい?」と答えますがそれでは不正解です。

答えは1局所につき 285円

正直これでは良い仕事は出来ないですし、食っていけません。
それではどうやって利益を出すかと言ったら『出張料』も勘案して総合的に儲けと考えます。
その
往療料が1800円
285円を儲けに1800円の交通費を頂くことで約2100円の商売になるわけです。
 
出張しないと稼げない

まったく技術者を馬鹿にしたシステムです。
こんなんじゃ稼げないからと不正請求という手段に出て逮捕される輩まで出る始末。
たぶん今後も出てくるでしょう。
 
未病治が叫ばれている昨今ですが、その未病治医療の専門家の待遇がこれでは何も変わらず、どこかで誰かが天下り組織に入って月二回1時間勤務で1000万円の年俸を貰ったりするのでしょう。

尚、接骨院・整骨院でされている不正請求額は年間3000億円を超えていると算出されています。


あん摩・マッサージ
(1) マッサージを行った場合
1局所につき 285円
(2) 温罨法を併施した場合
1回につき 80円加算
注 温罨法と併せて、施術効果を促進するため、あん摩・マッサージの業務
の範囲内において人の健康に危害を及ぼすおそれのない電気光線器具を使
用した場合にあっては、110円とする。
(3) 変形徒手矯正術を行った場合
1肢につき 575円
(4) 往療料 1,800円
注1 往療距離が片道2キロメートルを超えた場合は、片道8キロメートル
までについては、2キロメートル又はその端数を増すごとに、所定金額
に770円を加算し、片道8キロメートルから片道16キロメートルま
でについては、一律2,310円を加算する。
注2 片道16キロメートルを超える場合の往療料は往療を必要とする絶対
的な理由がある場合以外は認められないこと。