皆様こんにちは。

延長に次ぐ延長を重ねるロックダウンで、当店の休業状態も昨年11月から早や4か月となってしまいました。

お変わりなくお過ごしでしょうか。

このブログを時々覗いてくださる方々のなかには、私がシモベとしてお仕えしている猫2匹の近況を楽しみにしてくださっている奇特なかたもいらっしゃるかと思います。

今日は残念なご報告をしなければなりません。

2021年1月16日午前10時半頃、我が家の2匹の内のサバトラの猫が永眠しました。

推定20歳（多少誤差があるかもしれません）でしたので、大往生と言っても差し支えないかと思います。

ちなみに、同い年のキジトラの猫は、睡眠時間こそ若いころより長くはなりましたが、まだまだ元気な様子です。　

　本日はこのご報告と共に、自宅でペットを看取り、その後動物病院を介さず直接専門業者に依頼して火葬をする場合についての流れを記録として残したいと思います。

　同じようなお立場になられた方のご参考になれば幸いです。

１．ドイツの小動物火葬業者

　もし、近隣のお知り合いでペットを飼っていたというかたがいらっしゃれば、ご自宅近辺で依頼可能な会社を紹介してもらえるかと思います。

　私は今回自宅から電車で行ける最寄りの営業所があるRosengartenという会社を利用しましたが、そのほかにもご紹介いただいたAnubisという会社もあり、どちらもドイツ各地に窓口があります。　

Anubis…古代エジプトの死を司る神ですね。

ANUBIS Tierkremaritorien　https://anubis-tierbestattungen.de/tierkrematorien

Rosengarten Kleinkrematorium　https://www.kleintierkrematorium.de/

他に、支店展開はなく地域密着の会社もあるようでした。

Kleintierkrematorium + 地域名　で検索するとお近くの会社を探せるかと思います。

　ちなみに、現在は土葬は原則禁止らしいです。なんでも、土壌や地下水への汚染の恐れがあるかららしいです。そうは言っても野生動物の死骸は火葬できないことが多いと思うのですが。

　まあ、ペットは遺骨・遺灰にしてきちんと最期の最後まで面倒を見ましょう、ということでしょうか。

２．火葬申し込みから遺灰引き取りまで

　今回お世話になったRosengartenでの一連の流れです。

　おそらく他の会社でも大きな違いはないかと思われます。

　・最寄りの営業所に火葬の申し込み（要予約）

　電話もしくはオンラインのメールフォームで連絡します。

　営業時間内で可能な限りこちらの希望に沿ってくれます。別料金が発生しますが、土日も対応可能なようです。

　ドイツの気候でしたら、1－2日位は室温でもご遺体の下に冷却材を置いたりすることで、ご自身やご家族のお気持ちが落ち着くまでゆっくりお別れができると思います。

　私がお世話になったNeussの営業所のかたはドイツ語のみでの対応でしたが、こちらがドイツ語不得手な上外国での火葬は初めてなのでゆっくり簡単な表現でとお願いすると、わかりやすくはっきりと話してくださいました。

・搬入（遺体引き取り）

　日時を予約して営業所に自分で持ち込むか、有料で自宅に回収に来てもらうことも可能です。私は自分で連れて行きました。

　自宅ではいつも良く使っていたベッドにペットシーツを敷き、その上に亡骸を安置し、お花で周りを飾った状態でした。遺体本体のみの引き渡しになるのかどうかを聞き忘れたので、ベッドに置いたままの状態で箱に入れて搬入しましたが、ベッドそのままの状態でも、遺体のみでもどちらでも良いとのことでしたので、ベッドと花はそのままでお願いしました。

　申込書には飼い主の住所氏名電話番号メールアドレス、ペットの名前と生年月日（不明であればおおよそで可）を記入、合同葬か単独葬かを選びます。骨壺や記念碑、遺灰の一部を埋め込んだアクセサリーなどもありますので、気持ちに余裕がありそういったサービスを検討される場合はあらかじめウェブサイトで見ておくと決めやすいかと思います。申込書記入時に実物見本を見せてくれます。

合同葬は安価ですが遺灰は手元に戻らないようです。また、コロナ前は葬儀もやっていたそうですが、いまは一時的に受付停止になっています。

遺灰の自宅配達サービスなどのオプションを希望の場合はこの時に申し込みますが、後で変更・追加も可能なようです。

・見積もり

体重に応じて料金設定がありますが、引き渡し時には計量しませんでした。混みあっていなければ一両日中に見積もりがメールで送付され、料金が提示されます。

振込等で支払いを完了すれば、速やかに火葬が行われます。

・遺骨引き取り

火葬後、営業所に遺灰が到着したら電話で連絡が入りますので、日時を調整して引き取りに行きます。配達も可能です（別途料金）。

骨壺をご自身で用意される場合も、きちんと箱に入れて用意してくれます。

総じてとても親切丁寧、こちらのミスが原因での送金の処理は少し時間が掛かり、確認を入れないと進まなかったのですがそれ以外は問題なく対応してくれました。

参考写真です。ペットの名前をいれてお悔みのお手紙もつけてくれました。

遺骨は友人からもらった猫のデザインの缶にちょうど収まりました。

ちなみに最初の飼い猫は日本で移動式の火葬車を依頼して、お骨上げもその場でおこない、日本式の骨壺に入っています。

焼き上がりのお骨の状態は、日本でのほうが足の骨など長い骨の形が残っています。こちらではチップ状の大きさになっていました。

以上が一通りの流れです。

看病の際役立ったもの

抱っこ紐　　以前、２０２０年９月１６日のブログにも登場した、金井家より譲り受け重宝したお品です。前回しばらく使って、一時期回復したように見えたときはなるべく自分の力で動いてもらおうと使わなかったのですが、寝たきりになった後、お別れが近くなった時に再び活躍しました。紐で自分の体に固定できるので両手が空いて、撫でてあげられたので良かったです。動物用の抱っこ紐もあるかもしれません。

マヌカハニー

歯が抜けたのがわかった後、しばらく口の中が不快そうで、口内炎かなあ、とインターネットで検索していたときに、口内炎に効果が期待できるものに関する記事で見つけました。

一時的にですが回復したのはたぶんこれのおかげかも。基本はヒト用ですので、もしお試しになるならごくごく少量で様子をみてください。

シリンジ

起き上がれなくなったときの食事、水分補給時に活躍します。

食事は形状によってはシリンジが小さいと使いにくいかもしれませんね。

（今思いついたのですが、生クリームを絞るビニールの袋みたいなもの、あれなんかどうでしょう）

赤ちゃん用の紙おむつ、おしりふき、下に敷く防水加工のシート

立ち上がれなくなってしまったら赤ちゃん用の紙おむつを使えます。しっぽのところには穴をあけます。亡くなった時は2.2㎏でしたので、一番小さいサイズで充分でした。おしりふき、シートも人間のもののほうが近くで入手出来て十分使えます。

そういえば、亡くなった後は内臓の弛緩に伴い身体を動かした拍子に尿が出ましたので、排出しきったのを確認してからおむつを外しましたほうがよいでしょう（私は気が回らずに猫ベッドに流出させてしまいました）。

ところでおむつ（おしめ）、漢字では襁褓、難しいですね。変換では出てきませんでした。

ゆたんぽ

具合が悪くなってからはなぜかあまり温かいところに長時間はいたがらなかったのですが、寝たきりの間は熱くなりすぎないように湯たんぽを置きました。Rosmannやdmで売っている子ども用のサイズが小回りがきいて使いやすいかと思います。カイロは温度調整が難しいかもしれません。

そんなところでしょうか。

実は火葬申し込みの際に細かい失敗がいくつかありましたが、長くなりましたので、具体的な内容、及び亡くなる前の様子やもう一匹の猫の様子など雑感については、別の記事で詳しく述べたいと思います。

　ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

　次の記事はもっと長くなるかと思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。

　　武山

猫の訃報と、ドイツでの小型動物の火葬について