思菜を授かった時 本当に幸せでした。





幸せは一瞬でなくなり



毎日が辛くて



いっそ

忘れてしまえば

 

楽になるんじゃないかと

 

思ってしまう自分もいました。










ですが



お腹にいた時の


一緒に過ごした幸せの日々

 

あの幸せの日々を忘れてしまうことは


やっと思菜がお腹の中に来てくれたのに・・・


それを否定してしまうのは

 

 

思菜が可愛そうだとも思いました。








弱いママでごめんね。





思菜を授かるまでの日々




ママなりに頑張ったよ。





パパとも喧嘩したけど





あの時、頑張ったから思菜を授かれたんだね。





























一般の産婦人科クリニックから不妊治療専門クリニックに移り

一通り検査をしたところ

私は、≪原因不明 不妊≫でした。


何が悪いのか

なんでできないのか・・・



原因不明とは本当にモヤモヤしました。






以前、通っていた産婦人科クリニックでタイミング法を3回程行っていたので
不妊治療専門クリニックの先生と相談した結果
人工授精から始めることにしました。

自然妊娠じゃなくても子供が出来れば、人工授精でもいいと思っていたことと
早く子供が欲しいので人工授精に抵抗もなくすぐにチャレンジしました。


子宮卵管造影検査をやったこともあり
※卵管の通過性や造影剤の拡散の状態を調べるもの検査後約6か月は妊娠率向上のチャンス

もしかした一回目でできるんじゃないかと、淡い期待をしました。






ですが

 

 

 

 

 

 

 

 

結果、妊娠できませんでした。





一回目だし

 


まぁ次は出来るかも


大丈夫



初めは、そんな軽い気持ちでした。










ですが




二回目




三回目






四回目




繰り返すたびに


なんでできないんだろ・・・



どうして



友達は、二人目を妊娠してる


私だけなんで・・・・




どんどんと焦りが出てきて
目の前が真っ暗になっていきました。







周りと比べてしまい

子持ちの友人とは次第に距離を置くことになっていました。




生理が来るたびに毎回大号泣しました。







人工授精をする時

夫が有給を取れるときは、二人で行きますが
夫が仕事で休めないことが多く、精子を容器に入れて持っていく日がほとんどでした。


お酒を飲まない方が精子の状態も良いのですが
夫は、お酒好きで人工授精のタイミングで飲み会などが入り

酔っぱらって帰って来る時もありました。


夫は、お酒を飲むと楽しくなってしまい飲むペースも早い方なので

ガバガバ飲んでしまい、次の日は二日酔いになる日も結構ありました。


よりによって

なぜ


人工授精の前の日にべろべろになるかな・・・





 

私が通っている不妊治療クリニックでは、三段階で精子の質を表します。

 

基本的には、最高ランクを取っていましたが・・・

二日酔いの次の日は、精子の状態が悪く、最低ランクを取る時もありました。










不妊治療でうまくいかない日々

 

 

 

夫とよく喧嘩もしました。



『子供が欲しくて 結婚したんじゃない。こんなに毎回喧嘩するなら不妊治療辞めよう』
と言われたときは、

私だけ

 

必死で

 


私だけ

 

焦ってるんだ


夫婦で同じ気持ちではない事にショックでした。









 

7回目の人工授精を失敗した時に
 

私より後に結婚した友人から妊娠報告の連絡が来ました。





素直に喜んであげられない自分が嫌で嫌で

妊娠しやすいはずの約6か月が終わり

※子宮卵管造影検査後 約6か月は妊娠率向上のチャンス

焦りがマックスだったのと

なんで私だけ出来ないの!!!

という ストレス
(私の周りには不妊治療をしている友達はいなかったので・・・)


自分への嫌悪

今までになく大号泣しました。






大号泣する私に

夫『俺と結婚したから こうなってしまったんだ。

    毎回泣くくらいなら いっそ離婚したほうがいいんじゃないか』

と、言われ大喧嘩しました。







夫が好きで

 

 

夫の子供を産みたいから頑張っているのに


そんなこというなんて・・・



いつまで続くか分からない不妊治療の日々に本当に嫌気がさしました。








夫は≪ずっと人工授精でやり続けよう。

  原因不明でどこが悪いとか明確にわからないし
  体外受精は高すぎる。とりあえず人工授精でやっていこう≫と、いう考えでした。




ですが

 

 

 

毎日 私が泣く姿を見て
居ても立っても居られなくなり
≪体外受精をやってみよう≫と、心変わりしてくれました。









体外受精をする前



さらに細かく検査・診察をしました。



血液検査
ホルモン基礎値 プロラクチン負荷試験 感染症 クラミジア抗体 貧血 血液型  抗精子抗体 甲状腺 AMH


血液検査は特に異常ありませんでした。





子宮鏡検査
(子宮の中に着床を妨げる異常がないかどうかを確認し、同時に子宮の中を洗浄する目的)

この検査 結構 痛かったです。

私の場合は、生理痛の重い感じで ズッシンとお腹が痛くなり息も荒くなりました。



この検査で子宮内にポリープがあることが判明しました。
(子宮内膜の細胞が何らかの原因で異常増殖し、子宮の内腔に突出したきのこ状のイボで不正出血や重い生理痛、貧血を伴うこともありますが、症状が出ない人が多いようです)







人工授精のタイミングで検査してとってくれてもよかったのに・・・

と、思いましたが


先生曰く

人工授精に入る前の最初の検査では、特に異常は見つからず
この子宮内膜ポリープが原因ではないと判断した為、取らなかったが
これからは体外受精を行う上で取った方が

妊娠しやすいと思うので取りましょうとのことでした。










子宮内膜掻爬術という一般的にポリープ切除する手術を受けました。

ちなみに 

子宮内膜ポリープは、保険適用なので民間の保険に加入している場合は、

保険請求をしたほうが良いです。

私もしました。実際の手術費用より多くもらうことが出来ました。







手術は無事に成功し、切除したポリープを検査に出しました。


全身麻酔で手術をしましたが日帰りで帰れるくらいの手術でした。
その後も特に体に痛みはなかったです。




ポリープの検査結果は、

癌ではなく特に異常は出ませんでした。
そこに一安心しました。






体外受精で一番嫌だったのは、
卵巣刺激をするために注射を打つことです。

自分で注射をしないといけなくて

本当に怖かったです。



そもそも注射が本当に大嫌いでした。


不妊治療を始めてから

注射や血液検査などで注射することが増えましたが
 

以前は

健康診断の時くらいで

年に一回ほどしかしない注射が

本当に嫌で嫌で!!!


 

 

 

どうしても!!!

針を刺される瞬間に

先生の手を反射反応で掴んでしまい阻止してしまうんです。



『危ないから!!!』と他の看護師さんに怒られ、抑えられるほど
どうしても注射は嫌いでした。





そんな私も

不妊治療で毎回注射するので慣れては来ましたが

 

 

 

でも!!!!
 

 

 

自分でするのでは訳が違う!
本当にそう思いました。







基本的には夫に協力してやってもらいました。

自分ではできなかったです。
 

 

 

 

怖すぎて・・・








そして

 

私的に難所だったのが
 

胚盤胞移植の時のトイレを我慢すること

お腹から超音波を当てるために尿を貯めるのですが
膀胱が小さいのか

肝臓が良いのかなんだか分かりませんが
すぐにトイレに行きたくなるので

トイレを我慢するのが本当に辛かったです。



クリニックに行ったらすぐに胚盤胞移植してくれるかと思っていのですが
他の手術もあったようで時間がずれてしまい
長い時間待たされました。



その度に漏れてしまいそうで本当にギリギリでした。


移植最中も膀胱付近を刺激しているかのように瀬戸際でした。
 

トイレに行きたいところを

極限まで我慢しているので

『本当に早く終われ!!!』

ずっと頭の中はトイレの事しか考えていなかったです。





移植した後もトイレにすぐには行けず

 

手術代で20分ぐらい待機していて


もうやばい・・・

これは、大人としての人生が終わったなと思いました。



≪カテーテル付けますか?≫と聞かれましたが
どこから出て来たかわらかない 

プライドから
≪大丈夫です!!≫と断ってしまいました。



バカな人間です。

漏らしたら元も子もないのに・・・






ようやく、個室へ移動許可が出たので
直行でトイレに向かいました。


その時の解放感は、すさまじかったです。


何とかギリギリで
大人としての汚点が増えなくて本当に良かったと思いました。











体外受精後




思菜がお腹の中に来てくれて
 

心拍を初めて確認できた時

本当に嬉しくて 嬉しくて



世界が真っ暗だった暗闇のトンネル

一瞬にしてまぶしい光と共に色鮮やかに変わりました。




妊娠していた頃、

 

つわりも全くなく

食べつわりすら何にもなかったので

 

妊娠していなかった日常と何も変わりませんでした。



つわりがなかったことで

逆に妊娠しているか不安になるくらいでした。




体外受精は、自然妊娠に比べて流産率が50%

私の不妊治療クリニックでは言われていたので


安定期までは、本当に心配でしたが
日々大きくなっていく思菜が愛おしくてたまらなかったです。



一緒に過ごした日々

本当に本当に幸せの日々でした。















幸せが崩れたのは、一瞬でした。






妊娠中は

私なりに食事などには気を使って

いろんな事に注意していたのに・・・





天国へ逝ってしまいました。



安定期も無事に過ぎ

 

臨月も元気だった娘

予定日の日も元気いっぱいにお腹を蹴っていた

そんな娘がもう元気に生まれくることしか考えておらず

急に心臓が止まることが起きるなんて・・・








安心しきっていた自分に本当に腹が立ちました。


守れなかった・・・


最後まで注意していれば


死産というものが起きることを知っていれば





何か未来は変わったのかな・・・





死産を知っていれば

妊娠中は、心配で不安だったかもしれないです。





でも

知っているからこそ注意ができて
何か対策や行動が出来たかもしれないです。



知っていれば私は、

 

≪予定日までに産みたい≫と先生に相談して
計画出産をしていたかもしれない・・・

 

元気だった40週5日に

健診で問題ないと言われて帰宅を促されても

≪今日入院させてください≫とお願いできたかもしれない・・・

 

夜に陣痛が来て、病院に電話した時に

助産師さんに『まだ大丈夫』と、いわれても

≪不安なので今すぐ病院に行ってもいいですか≫と言えたかもしれない・・・

 

 


死産を知っていれば・・・

















「知識は、力なり」

必要ない知識なんて存在しないと私は思います。


知っているか

知っていないかで

行動も変わると思っています。



死産は、とても悲しく辛いものです。
 

 

 

戸籍に載らない・・・

 

無かったことにされてしまいます。




母親の中に確かに

 

そこに赤ちゃんはいて

 

がありました。










娘の
思菜の事

私の経験を知ってもらうことで
こんな悲しく辛い思いを他の誰かがしないように。と、願うばかりです。