体外受精までして、やっと妊娠できた幸せも
お腹の中で日々大きくなる娘を愛おしく
幸せに感じながら過ごした妊婦生活も
崩れる時はあっという間なんですね。
２０２０年２月２３日 妊娠４０週６日目
～早朝５時半頃～
病院に着き、診察台へ
さっきまでの陣痛が嘘だったのか。
はたまた痛くない間隔の時なのか。
人前では痛くないフリをしてしまう性格なのかもしれませんが、スタスタと病院内を歩けました。
助産師さんに子宮口を確認してもらいました。
ドキドキしながら助産師さんが話してくれるのを待ちました。
昨日の朝の診察では子宮口２～３センチなので
結構 開いてて、もう産まれたりして・・・
なんて、思っていました。
Ａ助産師『まだ２～３センチです。子宮口も堅いですし、全然まだまだですね～』
私『え？・・・・・２、３センチ！！？？ 昨日の朝と変わってないですね！！』
子宮口が全然開いていないことに結構ショックでした。
えぇ～
痛みに耐えたのに・・・
全然変わってないじゃん・・・
私『まだですか・・・結構痛くなってきたんですが・・・』
Ａ助産師『初産は、かなり時間かかりますよ！もっと歩いてもらわないと！』
私『昨日も結構歩きましたよ！！ それでも全然なんですね・・・』
ずっと寝ないで動いたのにな・・・
まじか・・・
Ａ助産師『じゃあ赤ちゃんの心拍確認しますね。問題なければ帰って大丈夫ですよ～』
えっ！？
又、返されるの・・・？
まじかぁ・・・
結構歩いたし！
全然寝ないで動いてたし！！！！
結構、痛くなってきたんだけどな・・・
Ａ助産師『あれ？・・・・』
・・・・
Ａ助産師『いつも赤ちゃんどっち側にいます？』
私『ん？だいたい右側にいますよ？』
・・・
Ａ助産師『あれ？こっちかな？どこだろ？』
・・・・
Ａ助産師『あれ？・・・・もしかしたら・・・
壊れてるのかも！
新しいやつもってきますね！ちょっと待っててください。』
痛かった陣痛も治まり、寝ていないのに変に目が冴えていて
これからまた歩くのか～
まだ入院できないのか・・・
そんなことを考えていました。
娘の心拍を確認している時も
いつもすぐに確認できるのに・・・
こうゆうこともあるのかなぁ・・・くらいの感じで
少し不思議には思いましたが
壊れているんだろう！ くらいの気持ちでした。
助産師『たまにあるんですよね・・・ごめんなさいね！
新しいやつ持ってきたので確認しますね！！』
・・・
Ａ助産師『う～ん・・・』
・・・
Ａ助産師『私が下手なのかも・・・
違う助産師さん連れてくるので！ちょっと待っててくださいね！！』
何かがいつもと違うとは思っていましたが・・・
なにやってんだろ、この助産師さん！
新人さんかな？ くらいにしか思っていなかったです。
不安や ざわつきなど 何も感じず待ってました。
Ｂ助産師さん『・・・』
・・・・・
Ｂ助産師さん『・・・・ちょっと待っててくださいね。先生に確認してもらいましょう』
え？
少しザワザワしました。。。
まさかな・・・・
でも大丈夫！！
ずっと元気だったし！！！
Ｂ助産師さん『先生連れてきたので、ちゃんと見てもらいましょうね』
先生は入念にエコーで娘を調べてくれました。
・・・・
先生『残念ですが・・・
心臓動いていません。』
え？
何言ってんの？
ちょっと分からない・・・
私『ちゃんと見てください！そんなことないです！！』
先生はエコー映像を指さしながら
先生『残念ですが・・・これが心臓です。見てください。動いてないですよね・・・』
えっ・・・・・・
私『昨日の朝の健診で動いてましたよ！
何かの間違えですよね！？
もう一回見て下さいっっっ！！』
先生『・・・・』
私『嘘だ！！！
絶対嘘！！！
信じない！絶対信じない！
そんなことない！ずっと元気だったの！！！！！！
嘘だ・・・・・・・・・・・・』
先生『旦那さん連れてきて』(助産師さんに向かって)
≪なんで呼ばれたんだろ？≫くらいの
のんきな感じで夫が診察室に入って来ました。
先生はエコー映像を見せながら夫にもう一回説明をしました。
先生『旦那さん見えますか？これが赤ちゃんの心臓です。
全然動いてないですよね・・・
残念ですが・・・
赤ちゃん亡くなってしまいました。』
夫『・・・・・・・・・え？』
・・・
夫『助かりませんか？
何とかなりませんか？』
先生『映像では分からないので、もしかしたら産んでみて
生きているということも あるかもしれないですが・・・』
・・・・
先生『でも、そうゆうことはあまりないです・・・・・・』
私は泣き叫びました。
嘘だっっ！
なんで！
どうして！
信じない！！！！
絶対ちがうっっっっ！
そんなことない！
予定日過ぎても
ずっと元気だったの！！！！！！
なんでよっっ！！！
夫が私を抱きしめました。
滅多に泣かない夫も泣いてました。
先生達は、その場から席を外してくれて
二人で居させてくれました。
痛かった陣痛も全く感じず、私は泣き続けました。
なんでよ・・・
嘘だ・・・・・・
どうして・・・・・・・・・
私がすぐに病院に行かなかったから？
夫に言われたときにすぐ行けば間に合ってたの？
どれくらい泣いたか覚えていません。
どれくらい時間がたったのかも
覚えていませんが・・・
徐々に陣痛の痛みが戻ってきました。
私の息が荒くなっている様子を見た助産師さんが入ってきました。
Ｂ助産師さん『悲しいよね。辛いよね。
赤ちゃん、お腹の中で元気に生きてたよね。
だけど・・・
赤ちゃんは亡くなってしまったけど・・・
産まれてきたことに
意味がない人間なんていないよ。
赤ちゃんは何か意味を持って
産まれてきているの。
あたなはお腹の中の赤ちゃんの
ママなんだよ。
だから頑張って産んで!!
抱っこしようね。』
助産師さんが掛けてくれた言葉は、今でもしっかり覚えています。
ただ・・・
分娩室に行く前の記憶が一切ないんです。
断片的に覚えているのは
陣痛が強くなって立って歩けなくなり
車椅子で病室に連れていかれたような・・・
後で、夫に聞くと
≪家にいる時に耐えていた痛みよりは、すごい辛そう≫とのこと
お母さんがすぐに駆け付け、私をずっとさすっていたようです。
陣痛の痛みと
娘がお腹の中で息を引き取っていたことが
辛くて・・・
もうすぐ会えると思っていたのに・・・
悲しくて・・・
悲しくて・・・・・・・・・
正直、お母さんがあの病室にいたこと自体も記憶がないです。
どれくらい病室にいたのか覚えていませんが
産まれた時間から逆算すると多分二時間くらい病室にいたようです。
子宮口が開いてきたようで分娩室に移動になりました。
まだ娘が亡くなったことが理解できず
怖い夢を見ているようでした。
先生は嘘をついている。
産んだらもしかしたら・・・
泣いてくれて、息を吹き返すかも・・・
そんなことを思いながら分娩台へ移動しました。
分娩室に移動してからの記憶はあります。
味わったことがない痛みで
気が狂いそうになりましたから・・・
その痛みは覚えています。