何かを手に入れる為に
何かを捨てなければならないというのなら
君を手に入れる為に
僕は何を捨てればいいのだろう

手を伸ばしても 手を伸ばしても
つかめるものは何ひとつなく
いたづらにただ指の間を零れ落ちてゆくばかり

愚かな僕が此処に在ていい理由を探して
そんなものはなくて
追い求めるだけの日々は満たされることを知らず
ねぇ 疲れてしまったよ

一番欲しかったものに今更気付いても遅すぎて
何故僕は過ぎるまで真実に気付けないのだろう

あの時知っていたら あるいは
望んだ未来に在たかもしれない
迷わずにいたかもしれない
そうやって僕は今も大切なことを見過ごしているのかな

導かれなければ歩けない
少しも成長できていないのは紛れもなく僕の所為

最期の形も消えてしまった
最初の形なんて覚えてもいない

きっとそれが間違っていたんだね
「救われよう」なんて 間違っていた

痛みが痛みでなくなるまで眠り続けよう
夢の中で君と会えることを願って
なんて小さな結末
それでも僕には手に余るほどだよ
嘲笑ける心は 今もこの中にあるのに

剥がれ落ちてゆく 蝋燭の翼
白く 白く
いつか君のように