私の手の甲には、戯れに嗜んだ空手の後遺症で、タコが出来ている。
ホテルで手続きをする時、従業員がそれを見て仲間を呼び集めてしまった。中には触らせてくれと手を伸ばしてくるやつもいた。
夜中になって、ホテルは暴走族たちに取り囲まれた。
やつらのボスが、元キックボクシングのチャンピオンだそうだ。
日本の空手使いが、ルンピニーで試合をしに来たそうだが、その前に、俺と勝負しろと言ってきた。
ひとたび広まった噂を消すことは、古今東西できたためしがない。
どんな手を使って私が逃亡したか、今は時間がないので書く暇がない。