「ママは、パパの骨を見たら、心臓が止まるかもしれないの。不整脈が子供の頃からあるのよ。自信ないのよ。お願い。にいちゃん、行ってね」と母。


小六の私は、小四の妹の手を引き、電車とバスを乗り継いで、焼き場に行った。


そんなに時間はかからないが、都会とはうって変わった異境だった。


田畑の真ん中に療養所があり、それと連携するように、山際に焼き場がある。


夜だが、煌々、月はあたりを照らす。


しかし、中に入ると、明かりは、まだ燃えている石炭からくるのみだった。


鉄板の上に父がいた。

いや、父の、焦げた、残骸があった。


メッキの原理を図に描いて詳細に説明してくれたのは、もう七年前のことだった。


私は、残骸を箸でつまみ、それから、箸を捨て、手でつかんだ。壺に詰め込んだ。


あることに、思い至った。今も変わらない。