ラストショー
うれしい話は
尽きようもなく
一息ついても
まだ話し足りない様子で
仕方なくなって
ポケットのビスケット
半分に分けて
大きなほう、手に乗せてあげた
たとえ見上げる空が
これまでと違ってても
あなたは何も変わらず
新しい誰かへと
ほほえみを返しているでしょう
数々のリアクション
何度なぞったところで
すり減ったり
傷付いたり
ごまかされたりはしない
「ありがとう！」
あなたからの一瞬を
私、最後にちゃんと
やきつけるね
いつも励ましてくれた
元気な仕草
しょんぼりしてると
やさしい言葉掛けてくれた
特別な日にあなたと
手はどれだけ
ふれていられるでしょう
絆ならお互いに
離れて ひとりになって
…でも 無意識に
感じ合うものでしょう
さようなら 言いたくない
当たり前に掛け合っていた
言葉だったはずなのに
今日だけは 許してほしい
ふるえるから
泣きそうだから
無口なまま 微笑っていたよ
もう心配 いらない…って
「ありがとう！」
あなたからの一瞬を
私、最後にちゃんと
やきつけたよ
心に まっすぐに
さようなら
だけどね 夢が…夢が
ほんのりと
色づくころには また
目が、
合いますように
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