ウクライナ軍にとって、ウクライナでの戦況は悪化する一方なので、最近は 一部のリーダーの雰囲気で、少しだけ現実を見るような発言が出てきたりはしていますが、未だ多くのリーダーたち、EU委員長のウルスラ・フォン・デアライエンやNATO事務総長マーク・ルッテ等のグローバリストに選ばれたエリートたちは 「ウクライナが自分たちに有利な条件でロシアを交渉に引きずり込むことはできる」と思っているようです。

 

下は2026.2.3にウクライナの首都キエフの議会で、驚きの演説をしているNATO事務総長、マーク・ルッテです。

 

 

<以下、マーク・ルッテの発言>

 

ウクライナは安全保障を必要としています。強固な安全保障です。米国、欧州、カナダは ウクライナが必要としている、ロシアに対し平和へと圧力をかける為の保障を提供する準備が出来ていることを確認しました。

先月パリにおいて会合を行った時には 有志連合のメンバーはこの保証の前進を推し進める意志がありました。
ゼレンスキー大統領だけでなく、私もその会議に出席していました。

いくつかの欧州の同盟国は (和平)合意に達した後、彼らが軍をウクライナに配備することを発表しました。

地上に軍、空には軍用機、黒海には軍用艦が配備されるのです。
米国は支援国となります。

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米国はまだウクライナに欧州軍が派遣された場合でも それを後方支援するとか、欧州軍の安全を保障するために防空体制を提供等とは 何一つ言っていませんが、このNATO事務総長の全く根拠のない発言は何なのでしょう?

 

英・仏・独を中心に欧州軍が組織されてウクライナに派遣されたとしても、せいぜいその数は最大で6万人程度にしかならない と想定されており、これは ロシア軍が今現在ウクライナに配備している60~70万人の10分の1規模ですね。

現在20~30万人と想定されているウクライナ軍と合わせても、ウクライナ軍+欧州軍合わせて、多くても せいぜい36万人という規模にしかなりません。

しかも有志連合の兵士が配備されるのは最前線ではなく後方の非戦闘地域と言われています。

そして大事なこととして、ロシア政府は 「反ロシアの国々が軍を組織してウクライナに入ってきたら、それは”正当な攻撃目標”となる」と言っているのです。

 

ですから、欧州軍が配備されたら、いくら後方であっても、ロシア軍のミサイル等で狙われる ということです。ウクライナでは もう防空システムのパトリオットやそのシステムに装填するミサイルの数も全く足りていないし、今まで何基もウクライナにパトリオットを送ってきたドイツも これ以上の供給は無理と言っているので、そのような状況下でウクライナに送り込まれる兵士のほうが 実にお気の毒です。

 

そして、このマーク・ルッテの演説を聞いているウクライナの国会議員の反応も実に面白いのですが、議員が半数くらいしか出席していないガラガラの議会で、議員たちはうつろな目をしてNATO事務総長演説を聞いているのです。

 

(上の2枚の写真:空席が目立つ議場でスピーチするルッテ)

 

(上の写真:うつろな目で下を向くウクライナの国会議員)

 

 

もはやウクライナの国会議員ですら、このルッテの演説を 真に受けて希望を見出している人は ほとんどいないのでは?

 

ウクライナに兵士を派遣する と言っている国は英・仏・独が中心となっていますが、そのうちドイツは 「米国の保護がなければ難しい」とも言っています。

 

今まで米国に「おんぶにだっこ」状態でやってきたのが NATOなのですから、その米国が 「武器だけは売るから、あとはご勝手にどうぞ」というような状態で引いているのに、それでもまだ「米国の保護がある」と幻想を抱いているのが 欧州エリートたちなのです。

 

さすがに最近は「ウクライナがロシアに勝てる」とまでは言わなくなりましたが、「有利な条件でロシアを交渉へと引きずりこむことはできる」と言っていて、ロシアは以前から交渉を拒否したことなど、一度もないのですが、欧州エリートたちは「ロシアが交渉を拒否しているからウクライナ戦争は続いている」という嘘を流しています。

 

ロシアが言っていることはずっと変わっていません。

ドンバスからのウクライナ軍の全面撤退、ロシア語の保護、ロシア正教会の保護、ナチス思想の一掃です。

それができないのであれば、ロシア軍は戦闘を続けるし、最低限ドンバス地域は実力で奪い取る ということだけではないでしょうか。