元blankey jet cityのベンジーこと浅井健一氏の独特なギターサウンドについて



gretschのtennesseanからあのサウンドは生まれているのだが、それだけではあの音にはならない。かといってエフェクターで作っているわけでもない。



まず機材だが


グレッチ テネシアン→boss cs3→Proco RAT2

→humangear vivace→
boss dm2→ボリュームペダル(ローインピーダンス)→marshall 1959super lead plexi 74年製
となっている。

ディレイはmaxon のAD900の時もある。
lastdanceの時はmaxon。
アナログディレイであることが肝心。
Rat2はかなり前から使っているので、オペアンプがモトローラのやつかも。dm2は初期型のMN3005かと。

またボリュームペダルはcs3より前にハイインピーダンス対応のものを使っている時もある。


アンプセッティングは
presence4 tre9 mid10  bass10 vol1 10 vol2 10
トレブルは日によって違うそうで、だいたい9ということらしい。
ただしこれはブランキーの後期の設定(ロメオの心臓の頃)。この時代はディレイがRAT2より前にセットされていたりする。
ちなみに表のボリュームはmaxで、裏のマスターボリュームで微調整しているそうだ。

Matchless DC30も同時に鳴らしていたそうだが、低音が足りないために途中からはMarshallオンリーになったらしい。

基本はgretschとmarshallのch1のvol10にしたナチュラルオーバードライブがベンジーの音である。
通常のオールドのマーシャルはゲインやマスターボリュームが付いていないので、volを上げて真空管に負荷がかかることによって歪みが生まれる。

しかし、ベンジーのplexiマーシャルはおそらく改造されていて、カスケード接続になっている。プリ菅を2回通るような仕組み。これによりvol.1がgain、vol.2が音量調整のような働きをする。
チャンネル1にシールドを挿しているのにvol2のツマミも上がっているので、多分そのような改造だと思う。
もしくはパラレル接続になっていて、チャンネルリンクをした時みたいな音が出る改造かもしれない。
更に背面にはマスターボリュームが増設されている。
ベンジーがこのマーシャルを買った時にはすでに改造されていたようだ。

ネットではvivaceがベンジーの音のキモだとか言われているが、激しめのソロを弾くとき、もしくはイントロのバッキング(例えばロメオとか)くらいしか踏んでいない。
ラストツアーの歌付きのセッションみたいな曲の時はvivace踏みっぱなし。
boss dm2はソロの時、たまにバッキングの時も踏みっぱなしにしている。これはアナログディレイなのだが、かなりよく使われている。
残響音がかなり柔らかいので、おそらく初期型のdm2だと思われる。後期型のdm2のような煌びやかさがないので。
歪ませたアンプの前にディレイが来ている所もポイントだと思う。センドリターンなど無いアンプなので、仕方が無いのだけど、逆にこの順番のほうがいい感じにサウンドに色気が出る感じがする。

テネシアン、marshall1959Super Lead、boss dm2、この3つが肝心だと思う。

sherbetsではboss GE7も使われる。イコライジングはフラットで、レベルのみmax。イントロのバッキングや間奏のバッキングで踏んでいる。


このmarshallのセッティングだとクリーントーンが出ないのだが、ベンジーはボリュームペダルを使い、その問題を解決している。歪んだマーシャルをボリュームペダルで音量を絞るとクリーンになる。

boss cs3はlevelのツマミを低めにして、ポン、と踏んで簡単にゲインを下げたい時に踏んでいる。ボリュームペダルと同じような意味で使っている。
例えば、ガソリンの揺れかたのイントロでCS3を踏んで弾き始めて、リフに移るところでオフにする、みたいな使い方。
セッティングはレベルを11時、sustain11時、あとはフラット。

gretschのtennesseanはピックアップがハイロートロン。これはシングルコイル。よく楽器屋に売っているテネシアンの復刻版であるテネシーローズはフィルタートロンというハムバッカー。ぜんぜん音が違う。ハイロートロンモデルもたまにあるからベンジーの音を狙うならそっち
テネシアンやテネシーローズのブリッジは木で出来ていて、それが弦の張力で固定されているだけのものなので、強くピッキングするとズレることがある。ベンジーは接着剤で固定している。


ブランキー時代とajicoではフロントとリアのミックストーンで弾いていたが、解散後、sherbetsやjude、浅井健一ソロ名義、pontiacsではフロントピックアップで弾いている。
現在は曲によって、ギターソロの時にフロントとリアのミックスを使う。ライブで確認。

gretsch tennessean

このグレッチ テネシアンはなかなか手に入らない
浅井健一のギターと同じバーガンディカラーの残っていて、且つネック起きやバインディング崩壊、ヘッド割れの起こっていない個体を探すのは困難だ。
大抵のテネシアンは色が抜けていたり、上記の不具合がある
個人的には67年以降のテネシアンは音が違く聞こえるし、あまり質が良くないような気がする。
現在のテネシーローズは日本で作られているので、逆に現行品の方が67年以降のものよりも良いかもしれない。


音の話に戻ると、本当に再現したいのならplexiのmarshallをvol10で鳴らさないとあのトーンは得られない。
マスターボリュームが付いていてもかなりの爆音になってしまう。

ベンジーのライブ行った事ある人なら分かると思うけど、ギター爆音!
あの音量を自宅で出すのは不可能かなと思う。

アッテネーターとか使えば、小音量にする事が出来るけど、音質まで変わってしまう。いいアッテネーターなら再現できるのかな?

あと、ベンジーの使っているスピーカーがわからないのだけど、celestionの greenbackとかの感じが近い感じがする。Eddie Van HalenとかAngus Youngと同じ組み合わせ。

総括するとベンジーのギターサウンドは1964年か65年製のgretschテネシアンをゲインUP改造されたmarshall1959直で鳴らした音、ってこと。
因みにアルバムレコーディングの時は色々なギター使うので、アルバムの音を再現しようと思ったらキリが無い。
ただほぼ全ての曲がマーシャルで録音されているらしい。

使用している弦はアーニーボールの11〜48らしい。
あの魅力的な音に興味ある人がどれくらいいるか知らないけど、私はブランキー時代のライブでのベンジーのギターサウンドはロックの究極の音だと思ってる。

テクニック的にはあの人より上手い人はいくらでもいるけど、私を魅了し続けるのはあのサウンドと独特のフレージング。

以上、備忘録。