シェパード中国物産家畜診療所のブログ

シェパード中国物産家畜診療所のブログ

徒然なるままに、牛のこと、エサのこと、農家さんのことを書いていきたいと思います・・・

今回、巡回先の肥育農場に伺うと、上空には大量のカラスが旋回していました・・・。

 

こちらの農場では光を用いたカラス対策を運用されているにも関わらず、牛舎内にカラスが侵入することが多々あるそうです。牛舎内に侵入したカラスは、牛に外傷を作ったり、ボツリヌス菌などを持ち込んだりと大きな影響を及ぼします。

 

↑カラスが突くことによる外傷

 

そこで追加のカラス対策として、牛舎周囲のネットの設置を提案しました。入口付近はネットの代わりにチェーンをぶら下げることで、作業への影響を最小限にできることも説明しました。

 

さてさて、効果のほどは・・・。また結果で出ましたら、このブログで報告いたします!

 

シェパード 橋本

今月も中国物産㈱の営業マン小山さんと元気いっぱいに中国地方を巡回してきました。

 

島根の寒さには結構こたえましたね・・・。

風も強く、目が乾燥してたいへんでした。

あの寒さの中、せっせと作業されているスタッフの皆様にはほんとうに頭が下がります!!!!

 

さて、今回の注目ポイントはやはり「寒さ対策」でした。

冬は寒さ対策と換気のバランスのとり方が非常に難しい季節です。

とくに、哺乳期子牛をいかに寒さから守るかは重要なテーマですね。

 

こんな風にカーテンで風が入らないようにしている牧場もありました。

風は入ってこないし、舎内の保温はできるのですが、換気量が落ちるのが難点です。

ずっと締め切っていると、舎内はアンモニア臭で満たされてしまいます。

空気中のアンモニア濃度が高まると、結膜や呼吸器粘膜が傷つき、粘膜面での免疫感染が起こりやすくなってしまいます。

 

日に何回かはカーテンを開け、定期的に換気をする必要がありますね。

学校で休み時間の度に「おいっ!空気が悪いぞ!窓あけんかっ!!!」と先生に窓を開けさせられた記憶はありませんか?

当時を思いだしながら、勢いよくカーテンを開けてあげましょう(笑)。

 

そして、敷料の状態にも注目してあげてください。

ゴムマットやコンクリート面が見えてしまっていたり、敷料が濡れていたりする場合は体温がどんどん奪われてしまいます。せっかく飲んだミルクのカロリーも体温維持に使われてしまい、増体率が落ちるかもしれません。

 

フカフカの敷料で一日を過ごせるようにしてあげましょう。

十分な敷料を全体に敷くことが難しい場合は、ヒーターが当たっている場所など、どこか一か所だけを山盛りにする方法でも構いません。子牛が自分でフカフカな場所に座りにいく・・・はずです!

 

気が付けばもう年末まであとわずか。

今年・・・いったい何をしてたのか!?というくらい記憶がないのが悲しい限りです。

本年もたいへんお世話になりました。

来年も何卒よろしくお願いいたします。

 

シェパード 戸田克樹

 

 

 

最近はだんだんと寒くなってきました・・・。

 

中国地方の標高の高いところは特に寒く、巡回先のとある農場に着くと「寒いですね~!」と思わず言ってしまった程です。一昨年まで山口県民だった自分にとっては、少し懐かしいような気もします。

 

そこで今回の巡回では、「寒冷対策」を中心に農家さんとお話してきました。様々な寒冷対策がありますが、やはり「エサを増やす」ということは重要です。牛はエネルギーを使いながら体温維持をするため、寒冷期は要求エネルギー量が増えるためです。つまり寒冷期に通常のエサの量だとエネルギー不足になり、発育停滞や繁殖性低下の要因になってしまうこともあります。

 

特に哺乳子牛の場合は発酵熱で体を温めてくれるルーメンが発達していないためヒーターなどの対策に加え、ミルク増量やバイパス油脂を活用しましょう。比較的寒さに強い繁殖母牛でも、いつもより少し多めに配合飼料をあげると良いです。

 

一方で寒くても換気は重要です。換気が不十分だと牛舎内のアンモニアなどが増え、牛の健康を損なってしまいます。敷料の状態も悪くなりやすいです。特に昼間など比較的温かい時間帯は、ファンを稼働させ積極的に換気を行いましょう!

 

 

シェパード 橋本