シェパード中国物産家畜診療所のブログ

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徒然なるままに、牛のこと、エサのこと、農家さんのことを書いていきたいと思います・・・

こんにちは!

シェパード獣医師の戸田です。

 

中国地方は冷たい風が吹き荒れていましたが、それでも牛舎や道路沿いにたくさんの桜が咲き誇っており春を感じる巡回期間となりました。

 

気温が高くなってきたせいか、子牛の食欲が上がってきた牧場も多く見受けられました。

 

「同じ量やってるのにエサがなくなるのが早い」

 

「エサやってるのに、まだ欲しそう」

 

そんな話をする農家さんにぜひお伝えしたいのです。

そう!「食べるならどんどんやってみましょう」と!

 

実は、牛は月齢が若ければ若いほど食べたものが見につくのです。

出荷前にどんなに食べても体重はそこまで変わりませんが、哺乳期は日々体重が増えます。

同じ牛であっても、その成長率は大きく異なります。

 

本人が食べたい時期(食べられる量が急に増えた時期)がきたら、マニュアルにとらわれずにエサを増量してあげましょう。

もちろん、下痢をしてしまわないかが心配ですから増量後は便性状のチェックは必須です。

また、増やし続けると突然たくさん残すこともありますから増やす量も調整してあげなければいけません。

 

気候が安定している時期はお腹もすくのかもしれません。

エサがないと牛は大きくなりませんので、食欲が増えてきたと感じたらエサを切らさないように小まめにエサ箱や飼槽を確認してあげましょう。

 

 

空っぽだったらちょこっとでも足してあげてください♪

 

                                            シェパード 戸田克樹

 

 

こんにちは、シェパードの橋本です!

今回の巡回中に、こんな相談を受けました。

 

「ハッチの2~3ヵ月齢の子牛の便が緩くなったり、下痢したりするんです」

 

牛における下痢の原因は、感染性から非感染性のものまで様々です。中には複数の要因が合わさっているケースも珍しくありません。

 

ということで、原因特定のため牛や環境の状態をチェックしていきます。ちらりとエサの入ったバケツをチェックすると・・・・。

 

 

スターターはたっぷりですが、粗飼料が入っていません・・・。聞き取りをしていくと、どうやら粗飼料の量が少ないようです。2~3ヵ月齢の子牛はスターターの採食量も増えていく時期です。この時期に粗飼料が少ないと、ルーメンpHが低くなりがちになります。いわゆるルーメンアシドーシスに近い状態です。

 

子牛がルーメンアシドーシスになると便性状は安定せず、スターター採食量も増えづらくなります。ということで対策として、粗飼料の裁断長の調整と増量をお願いしました。

 

併せて、感染性のものを精査するために糞便検査も実施してもらうことにしました。検査で特定の病原体が確認されれば、その病原体に合わせた消毒やワクチンプログラムが必要になることもあります。

 

シェパード 橋本

ご無沙汰しております

シェパードの戸田です。

 

寒波が列島を襲った2/8㈰から岡山広島方面におじゃましました。

移動中も雪まみれ。とにかく寒い&寒い!牧場巡回中も、長靴の中で足の指が凍えてしまって大変でした。

 

今回はとある牧場さんで

「生まれてからミルク全然飲まない…」

という相談を受けたことがありました。

 

熱もないし下痢でもないのになぜ???

 

その子牛は生後10日目。座っていることが多く、「ミルクを吸おうとするけどちょっと吸ってすぐにやめてしまう」

という状態でした。

 

お臍の異常はなし

肋骨も折れてない…

でも、呼吸が少し浅くて速いぞ…もしや…

 

聴診の結果、右胸部で「ピューピュー」という口笛のような音が聞こえました。

確認すると、母牛は初産で分娩時は産道狭小の超難産だったようです。

分娩時に産道で胸部圧迫を受け、肺にダメージを受けたのでしょう。

 

おそらく、ミルクを吸おうとすると激痛が走るため吸えないのでは?

と推測。鎮痛剤の投与をその日から投与したところ、翌日のお昼には勢いよく飲んでくれました!

 

ミルクを飲めないほどの激痛だったとは…

生まれて間もないのに、よく耐えてくれました。

 

冬は体温維持すら子牛にとってはたいへんな季節です。

ミルクをたっぷり飲めるよう、エサをしっかり食べられるよう、できることはすべてやってあげたいですね

 

シェパード 戸田克樹