シェパード中国物産家畜診療所のブログ

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徒然なるままに、牛のこと、エサのこと、農家さんのことを書いていきたいと思います・・・

ごぶさたしております。

今回は珍しく日曜日から牧場巡回を開始。

福岡、広島、岡山、鳥取を駆け巡りました。

 

どの牧場様でも人手不足は深刻です。

いかに牧場業務に興味をもってもらうか、どうやって従業員に長く勤めてもらうか、知恵と行動力が必要な問題ですよね。若手が活躍している牧場様もありますが、スタッフ確保に苦慮されているところが多いことと思います。海外スタッフが活躍しているところも珍しくなくなっています。「作業終わったんですが他にやることありますか?」と自発的に質問する海外スタッフの姿に驚かされた牧場様もありました。畜産業界を取り巻く環境も大きく変わってきています。5年後10年後の世界を見据えて・・・というのも難しいとは思いますが、ともに働いてくれる仲間を地道に探し続けていきましょう。ちなみに弊社も随時募集中です(笑)。

 

さて、今回は「原因探求の重要さ」について書きたいと思います。

なぜその牛が痩せているのか

なぜスターターが残っているのか

なぜ哺乳期子牛の下痢が多発しているのか

なぜ母牛の歩き方がおかしいのか

 

ひどい肺炎!

よく食べるからといって2日前からスターターをどっさり給与していた!

哺乳ロボットに不具合があってミルクの濃度設定が変わっていた!

同居牛に激しくいじめられて(乗駕されて)足や腰を痛めていた!

 

原因がわかれば対策は可能です。

そして原因がわかれば予防法も考えなければいけませんよね。

すべてのスタートは原因追及から、となります。

 

この牛の調子が悪いの、な~ぜな~ぜ?

と考える癖だけは絶対に忘れないようにしたいものです。

 

写真はしっぽをずっと上げる膣炎牛の診断時の様子です。

                                      シェパード 戸田

 

 

お久しぶりです。

シェパード獣医師の戸田です。

 

今回は2泊3日と短めの巡回日程でした。

しかし、移動距離はいつもより長めでした(笑)。いつも同行してくださる営業の小山さんには感謝感謝です。

今回はとある牧場で隔離されていた起立難渋の母牛を診察しました。

 

部屋の外から見ても分かるほど目がくぼんでいます・・・。

指先が入りそうなポケットができてしまっています。重度脱水です・・・。

牛が座っている周囲を見てみるとあまり動いた痕跡がありません。

乗駕による腰椎損傷が起立難渋の原因でしたが、立つことが難しいので、飼槽や水槽まで移動することも困難だったものと思われます。牛が立てなくなってしまったら、やはり「座ったまま飲み食いできる環境」を整えてあげることが必要です。バケツやふろおけなどを利用してで顔の近くにエサや水を置けば、座ったままで飲み食いできるようになります。そうすればエネルギーを補給しながら体力の回復に専念してもらえます。

 

肺炎などの消耗性疾患については「いかに牛を楽をしてもらうか」という観点も大切です。

ゆっくり休んで回復を目指してください!!!!(^^)!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お疲れ様です。シェパードの藤﨑です。

遅くなりましたが本年もよろしくお願いいたします。

 

今年の冬は暖冬で暖かい日も多いですね。

出張前は、鹿児島は暖かい日が多いけれども中国地方は寒いかなと思い、

上着を多めに持参したのですが、鹿児島とあまり変わらず巡回中は温かく過ごせました。

しかし、農家さんと話していると明日、明後日には-7℃になるとの予報も出ており、

寒暖差が激しい日々が今年は多い状況です。

 

この寒暖差の影響からか哺乳期から育成までの下痢が多いように感じられます。

牛床が冷えるとお腹が冷えるので、床替えをお願いするのですが、総入れ替えするのもなかなか大変ですよね。

そこで総入れ替えが厳しい場合には、床材の継ぎ足しをお願いしています。

継ぎ足すする場所も牛床全体に厚くできれば最も良いですが、

飼槽と反対側の牛がいつも寝ているスペースにだけ厚めに床材を継ぎ足しても効果があります。

これは冬場の寒さ対策ですので、春から秋はコクシジウム等が問題になりますのでお気を付けくださいね。

天気予報で翌日寒い日などは、前日に継ぎ足ししておくといいですね。

一日でも早く、寒暖差がなくなればなと思います。