目尻切開後に目尻が赤く見えたり、傷跡が残ったり、しみるような痛みやドライアイの症状が現れたりすると、すでに「目尻切開修正(復元)」について調べたことがある方も多いのではないでしょうか。
 

しかし、実際に調べてみると、「修正手術を受けたのにまた失敗した」という口コミや体験談も少なくありません。なぜなのでしょうか?

 

目尻切開修正は、目尻切開そのものよりもはるかに複雑で難易度の高い手術です。単に元の状態に戻すだけではなく、一度切開され、変形してしまった組織を再び扱わなければならないからです。

 

そのため、失敗する原因も、手術のアプローチも、初回の目尻切開とはまったく異なります。

 

 

 

 

目尻切開修正が失敗する最も多い理由は2つ

 

まず一つ目は、初回の目尻切開手術そのものが過度に行われていたケースです。

目尻切開とは、目尻側の結膜・皮膚・グレーラインを切開し、目の横幅を広げる手術です。しかし、切開範囲が必要以上に広かったり、切開の深さの調整が適切でなかったりすると、修正を行おうとしても元の組織自体が不足した状態になってしまいます。

組織が不足した状態で修正手術を行うと、組織に過度な張力がかかりやすくなります。その結果、傷跡が目立ったり、外反(ectropion:下まぶたや目尻が外側にめくれ上がる状態)を引き起こしたりする可能性があります。そのため、修正手術を行う前には、現在どの程度の組織が残っているのか、またその状態がどうなっているのかを正確に診断することが非常に重要です。

 

二つ目は、目尻切開修正を専門としていない医療機関で手術を受けたケースです。

実際に目尻切開修正をご相談に来られる患者様の中には、「最初に手術を受けたクリニックで修正も行ったが、結果が改善しなかった」とお話しされる方も少なくありません。目尻切開と目尻切開修正は、まったく異なる性質を持つ手術です。目尻切開は正常な組織に対して行う手術である一方、修正手術はすでに損傷や変形が生じている組織を扱う必要があります。そのため、瘢痕組織(傷跡組織)の特性を十分に理解し、切開線の位置や組織にかかる張力をどのように分散させるかといった経験や技術が不足している場合、同じ問題が再発してしまう可能性があります。

 

 

 

 

では、目尻切開修正を受ける前に何を確認すべきなのでしょうか?

 

修正手術を決める前に、まず以下の4つのポイントを確認することが重要です。

 

① 目尻の赤みが「傷跡」なのか、「結膜露出」なのか

目尻が赤く見える原因が、色素沈着や瘢痕(傷跡)によるものなのか、それとも外反による結膜露出なのかによって、治療方針は大きく異なります。

結膜露出が原因の場合、傷跡治療だけでは改善できません。そのため、まず赤みの原因を正確に診断することが重要です。

 

② 現在の組織の状態が修正に十分かどうか

初回手術での切開範囲が過度であった場合、単純な修正手術だけでは十分な改善が得られないことがあります。

そのようなケースでは、組織移植や追加の再建術が必要になる場合もあります。残存組織の量や状態を正確に評価したうえで、適切な術式を選択することが大切です。

 

③ 機能的な問題を伴っていないか

目のしみる感じ、ドライアイ、まぶたが閉じにくいといった症状がある場合は、見た目の改善だけでなく機能面の回復も考慮しなければなりません。

この点を見落としてしまうと、外見上は改善していても不快感や違和感が残る可能性があります。

 

④ 副作用・後遺症のタイプを正確に見極めること

目尻切開後には、さまざまなタイプの副作用や変形が生じる可能性があります。

そのため、現在どのような状態になっているのかを細かく分析し、それぞれの症状に適した修正方法を選択することが重要です。

適切な診断なしに一律の方法で修正を行うと、十分な改善が得られないだけでなく、症状が再発する可能性もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目尻切開修正をご検討中の方へ

 

目尻切開修正は、単に元の状態へ戻すための手術ではありません。

 

なぜ現在の問題が生じたのか、そして現在の組織の状態がどうなっているのかを正確に診断したうえで、一人ひとりに適した修正方法を計画することが重要です。そうすることで、同じトラブルや失敗を繰り返すリスクを減らすことができます。

 

もし目尻の赤みが気になる、あるいは目のしみる感じやドライアイの症状が続いている場合は、まずその症状がどこから生じているのかを正確に確認することをおすすめします。適切な診断こそが、満足のいく修正結果への第一歩となります。

 

 

 

 

Q. 目尻切開修正は早く受けるほど良いのでしょうか?

 

必ずしもそうとは限りません。

術後、組織が十分に安定する前に修正手術を行うと、かえって組織へのダメージが大きくなってしまう可能性があります。

一般的には、術後少なくとも3〜6か月以上は経過を観察し、その後の状態を評価したうえで修正の必要性を判断することが推奨されます。

 

Q. 傷跡が気になるのですが、レーザー治療で改善できますか?

 

赤みを伴う瘢痕(傷跡)や色素沈着であれば、レーザー治療によってある程度の改善が期待できる場合があります。

 

しかし、外反(ectropion)や組織の変形が原因となっている場合、レーザー治療だけでは根本的な解決にはなりません。

 

大切なのは、まず現在の症状が何によって生じているのかを正確に診断することです。その原因に応じて、最適な治療方法を選択する必要があります。

 

 

 

 

目尻切開後に生じたトラブルは、時間の経過とともに自然に改善するとは限りません。

 

だからといって、焦って修正手術を決断することもおすすめできません。

 

大切なのは、まず現在の目の状態を正確に把握することです。

赤みの原因は瘢痕(傷跡)なのか、それとも結膜露出なのか。どの程度の組織が残っているのか。さらに、ドライアイや閉瞼不全などの機能的な問題を伴っていないか

。これらを十分に確認しないまま修正手術を行うと、同じトラブルが繰り返される可能性があります。

 

もし現在の目尻の状態に不安を感じているのであれば、修正手術を受けるかどうかを考える前に、まずは今の状態について正確な診断を受けることをおすすめします。

適切な診断が、より良い治療への第一歩となります。

 

 

 

 

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