210：目尻の非対称を改善する目尻靭帯移動、目尻切開９日目(抜糸直後)のレビュー

ペア(pair)を成す身体の構造物の中で、完璧な対称(symmetry)になっている構造物はございません。

顔面部の構造物もまた同じで、完璧な対称を作る構造物はありません。一般的にこのような非対称は肉眼で見た時、大して差を感じられない形なのですが、これ範囲を超える非対称の場合は美的な理由などによりコンプレックスになる場合があります。

目尻下げ(目尻靭帯移動)目尻切開　術前

目尻下げ(目尻靭帯移動)目尻切開　術前(22.07.22)

目頭切開後に全体的に目の軸がずれて見えることを改善するために来院なさった患者様です。

目尻下げ(目尻靭帯移動)目尻切開　術前(22.07.22)

目尻下げ(目尻靭帯移動)目尻切開前の状態チェック

目尻下げ(目尻靭帯移動)目尻切開前の状態チェック(22.07.22)

過去の目頭切開の後に鉤形の変形（鷹の爪型変形）が発生し、それにより全体的な目の軸がずれていると感じる状態でした。目頭(medial canthus、内眼角)の軸が下方に転移したことが確認される状態で、軸回しによる目上切開が患者様のご希望の手術でした。

ですが、全体的に目の軸がずれて見える原因は、鉤形変形と共に目尻の高さの非対称、特に右側(写真上左側)の目尻が相対的に上がっていて発生した目尻の高さの非対称の影響がより大きいと判断される状態でした。

これらを総合して、患者様には軸回しの目上切開と目尻下げ（目尻靭帯移動）目尻切開を共にお勧めし、患者s間は目尻下げ（目尻靭帯移動）目尻切開を先に行ってから経過を見守り、その後軸回しを決めるということとなり、目尻下げ（目尻靭帯移動）目尻切開の単独で手術を行いました。