私が初めてマーティン社製ギターD-28を手にしたのは大学2年の時でした、中学生時代チューリップの安部さんが持つES-335、Led Zeppelinのジミー・ペイジにあこがれレスポール・スタンダードを楽器屋さんに行ってはショーウインドウに鎮座されてるそれらを見つめているだけ。

 

それまでアコースティック・ギターの音色に興味はなかったのですが、石川鷹彦さんという日本を代表するアコースティックギターの名手の音色に出会い考えが一変しました。地方に住んでいた父親に楽器屋さんから電話をいれて保証人になってもらい(汗)さすがに石川先生がメインで使用していたD-45ではなく、D-28を手にしました。いまは亡き父親もそのときは何が何だかだったと思います(ごめん)

 

大学時代はケースをぶら下げ、あちらこちらのオーディションを受け、歌謡バンドと一緒に旅に出たり、ライブハウスで歌ったり・・・、自分自身もなにがなんだかでした。D-28と苦楽を共にしましたが、移動の列車の中でマーティンファンから声をかけていただき、よいギターだねと作りの個性を教えてくれたことも。大学4年生時、ゼミの先生が卒業が危ういとライヴハウスに来てくださったこともありました。単位があぶないくせに教育実習はいったというへんな奴ですが、無事卒業できました。

 

あれから数十年、わけありそのD-28は手元にありませんが、その後D-18、D-35、D-45、数本わけあって旅立ちました。わかれて初めてわかる魅力・・めめしい男。今頃どこの誰に弾かれているのかな。