船は苫小牧港の中に入った。町が見えてきたが、そう高い建物はない。後でわかったが、北海道の町は札幌の一部を除いて、建物は低く、平らな面が横に長く広がっている。
土地が広いので、そう高くする必要がないのだろう。
苫小牧港から陸地に上がった後、まず目指したのがイオン苫小牧店。
これは北海道では一番大きなショッピングセンターである。
苫小牧の町は港に沿って細長く連なっている。
横には長いが、たての幅はさほどない。
イオン苫小牧店は2005年にオープンしたそうだが、最近オープンのものはたいてい凸凹とした形の定まらないもので、かつてのように長い四角形のまるで要塞のような形のものはない。
自分がよく行く、イオン浦和美園店はオープン年度はほぼ同じだが、その外観は住宅地の中に立つほぼ砦。
しかし最近できたイオンモール川口店は弓型で外見は凸凹不定形。
しかし中の雰囲気はよい。
後でわかったが北海道のイオンモール店はほぼこの苫小牧店のような形だった。
見かけはおしゃれに見える。
北海道のスーパーには過去に何回もいったので、特に目新しいものはなかったが、やはり最初には魚介類が目についた。
イカは全国どこにでもいるのでさほど珍しくはないが、左横のニシンの刺身は内地(北海道の人は北海道を除く日本領土のことを内地と呼んでいる。地元のことは道内である。)にはない。
東京のスーパーでは見かけない。
結構値段も安いので、買いたいのだが、処理に困るのでやめた。
黒ガシラカレイは北方水域のカレイである。
このカレイは大きいので、前に何回か釣りに行ったことがある。
道東のオホーツク海でよく釣れる。ほぼ入れ食いで、引きが強く釣り味も良いので釣りには適している。
ただ味は良くない。
釣ったものを持ち帰ったが、脂肪分が少ないので、唐揚げにするしかない。
ここには煮魚と書いてあるが、醤油、砂糖でものすごく煮詰めて、味付けを強くしてカレイそのものの風味を消してしまうのがよいのかも知れない。
干しガレイには宗八という種類のものが適しており、これは北海道だけではなく、本州日本海側各地でスーパーに置いてある。
鳥取県境港では地元の名物なっている。
北海道の貝類は北寄貝とツブ貝の二つである。
しかし別にホタテとカキはある。
この二つは全然別の貝であるが、名前がなかなか覚えられない。
寿司店などでもどっちだったかなといつも考える。
ハマグリやアサリ、ホンビノスでの大きいのが北寄貝である。
多分中身も同じようなものだと思う。
でも値段的には安いと思う。
逆にカレイが高すぎる。
北海道の有名な肴といえばホッケである。
これはアイナメの一種であるが、自分としてはあまりおいしいとは思わない。
ちょっと大味である。
やはりサケが一番良いが、これは面白いことにサケは北に行くほど売り場面積の占める割合が多くなってくる。
北陸あたりから増え始め、新潟、秋田では現地でとれるせいもあり、北海道に負けず劣らず多い。
この焼酎は北海道の地のものである。
サッポロソフトは北海道では誰でも知っているが、内地で売っているのは見たことがない。
甲類でアルコール濃度が20%と25%の連続蒸留酒である。
これは北海道の人が内地に行ったとき、サッポロソフトは北海道だけでしか売っていないのと気が付く、あるあるの一つである。
焼きそば弁当、トウキビ茶、ガラナコーラ、カツゲンもそうである。
実は自分は前にもよく買っていたが、今回意識して飲むと宝焼酎、ビッグマン、大五郎などと同じであった。





