妙高高原からの帰り道は一般国道の18号線を通った。
実は高速道をできるだけ避けている理由は、単に料金が馬鹿高いだけではなく、道路の両サイドはほぼ壁が作られ、景色が全く見えないということも大きい。
かつては防音壁は人口密集地だけだったが、今では地方の美観地区でさえそうである。
見えるのは山の斜面と空ばかりである。
一般国道を通れば、家や工場、農地だけではなく、商店、看板、人通りなどもあり、その地方の人々の生活ぶりが感じられる。
また急にスーパーやコンビニに入れるのもよい。
国道18号線は千曲川に沿って、上田、小諸を通り、軽井沢手前でバイパスが分かれる。
最近はこの軽井沢バイパスを通ったことがなかった。
市内に行けないからである。
しかし今回はここから碓氷峠にぬけることにした。
山林の中をしばらく進むと、左側に急に『TSURUYA(つるや)』の看板が見えた。
ツルヤとマツヤは長野県東北部の二大スーパーであったが、マツヤのほうは今はデリシアと名前を変えている。
軽井沢駅の近くに店があり、ここは昨日行くときに寄った。
実はツルヤのほうが大きいので、他の場所の店にはよく行ったが、軽井沢の店はまだ行ったことがない。
時間的な余裕はあったので、急ハンドルで交差点を左折して、中には行ってみることにした。
軽井沢のセレブ的な雰囲気に合わせようとしているのか、この軽井沢店は高級スーパーそのもののたたずまいだ。
平屋の建物だが、駐車場には関東系のナンバーの車が多く並んでいる。
軽井沢南口にある西武プリンスのショッピングモールと大差がない。
観光客、別荘族のご用達といったところが。
中も高級スーパーとほぼ同じ。
売り場も広く、成城石井、明治屋の拡大版といった感じだった。
入ってすぐのところにあったパン売り場。
ここに思わぬものを見つけた。
それはかの牛乳パン。
牛乳パンは最近ケンミンSHOWやマツコの番組で出番が多く、長野県の名産品として急速に知られるようになった。
さらに拍車をかけたのが、昨年に登場したマリトッツオである。
これとの類似性が高く、マツコも和製マリトッツオだと表現していた。
昨年も発祥の地松本でこの牛乳パンを探した。
しかしスーパーに置いてあるものは、クリームの薄い大手パンメーカー製のものばかり。これは全国どこでもある。
求めていたのはクリームの層の厚いものだ。
ここ軽井沢に置いてあるとは思わなかった。
包装を見ると長野市内にあるサンチというパン製造会社が作っているようだ。
値段は399円と高い。しかしこれはわかる。
牛乳パンはクリーム層の厚さと値段とは比例している。
マリトッツオもそうだ。
安いものと高いものとではクリームの量が違う。
しかしこのサンチの牛乳パンは時間も遅かったせいか値引きがしてあり200円台で買えた。
種類の違うものを二つ買った。
車の中ですぐに食べた。
自分はもともと乳製品が好きなので、このクリームはいくらでも食べられる。
これは甘いが炭水化物の量はそんなに多くない。
何ならクリームだけ食べてパンの部分は捨てることもある。
マリトッツオではよくやっている。
クリームに関してはどれもこれも大体同じようなものだ。
前からだが、業務スーパーに置いてある三角形のビニール袋に入ったクリームは安いのでよく買っている。
これをロールパンなどに挟んで食べるとマリトッツオ風になる。
何しろ準備が簡単なので大変都合がよい。
軽食としてもよい。
このツルヤ軽井沢店、売り場が大きそうなので、どんなものが置いてあるか非常に楽しみであった。