国内でお茶の葉生産の多い県といえば、静岡県であるとこれはすでに誰もが認識している。
しかし鹿児島県も多く、静岡県に迫っている。
この両県で全国のおよそ三分の二を生産している。
東京のスーパーにも並んでいるのは、大部分が静岡県各地のお茶、或いは製茶メーカーのものである。
確かに鹿児島県知覧茶、宇治茶、それにここは埼玉県であるので、狭山茶なども置いてある。
だが高知県のお茶は見ない。
先日の記事で高知県仁淀川上流地域の国道33号線沿いに多くの茶畑を見た。
仁淀川ダム湖へと落ち込む傾斜地が茶畑として開かれている。
中腹の工場家屋のようなものは製茶場だろうか。
あれだけ多くの茶畑があるくらいなら、必ず製品としても売り出されているはずだと思い、高知市内のスーパーを探してみた。
お茶売り場で直ぐに見つかった。
地元のお茶として煎茶から番茶まで各種のものが発売されている。
銘柄名にも仁淀川、土佐茶と名付けられているようだ。
やはり仁淀川上流はお茶の産地であった。
土佐銘茶、緑茶、竜馬。やった!
ここでも竜馬ブランドが使われている。
高知県地産品を示すキーワードが使われているということは、県外にも出荷されているということだろうか。
県内では仁淀川が県外では竜馬が使われているのかと勝手に想像した。
この岩井煎茶園の竜馬煎茶は値段からすると玉露にも等しい高級煎茶である。
この仁淀川は前の記事で、実は四万十川を上回る清流であるということを述べた。
しかし全国的には圧倒的に四万十川のほうが知名度度が高い。
観光地としてもよくテレビの旅番組でも紹介されている。
それでは四万十川の水はミネラルウオーターとして売っていないものか。
これもスーパーにあった。
モンドセレクションで金賞を受賞したという印が貼ってある。
モンドセレクションはこうした地産品などを調べているとよく出てくるが、これはヨーロッパベルギーの食品や化粧品、健康食品などを審査、表彰する団体であり、国連やユネスコ、WHOなどの公的なものではない。
確か仙台味噌、青汁もそうだったか。
だがある程度知られているので権威はある。
しかし受賞品は沢山あるので、希少価値はない。
グルメのミシェランまではいかないと思う。
この水を発売しているのは中国地方に多いドラッグストアーのウェルネス。
ウェルネスは最近、北海道、東北で絶大な規模を誇るツルハの子会社となっている。
自前のプライベート商品として発売しているわけだ。
川の水は人家のない上流地域のものなら普通に飲める。
今までどこでも何回も飲んだことはある。
この水を利用しているかどうかは分からないが、これも高知県名産である柚子を使ったジュースもあった。
これは『れいほく』。土佐れいほく農協の製造。
これは『馬路』。
安芸郡馬路村は県の東部にある山岳地帯だが、この馬路は柚子の産地として有名である。
大分のカボス、徳島のスダチ、広島のレモン、そして高知の柚子(他にもある)と地域に偏っているのが面白い。
馬路村の農協は柚子の全国キャンペーンに成功し、柚子のブランドを不動のものにした。