釘を使わず縄だけで組み立てていく、伝統技法「縄がらみ」。
この時期の京都観光は、祇園祭のバックヤードツアーという感じで
意外に楽しいと思う。
鉾の組み立てはもちろん、練習のお囃子が夜になるとあちこちから聞こえてくる。
本番とは、また違った雰囲気である。
人もまだ少なく、ゆっくりと祇園祭の雰囲気が楽しめる。
この伝統を支える人々には恐れ入る。感謝の気持ちでいっぱいである。
近年、鉾町でも住人が減っている。ボランティアの方々で支えられている鉾もある。
その一方で世襲じゃないが、地元の小学生がお囃子デビューする。
伝統を守りたい気持ちがどこからか現れて、なんとか繋がっている。
人任せでなく、自分で行動する人々には頭が下がる思いでいっぱいである。
そういう気持ちを持って、物事を見ればまた違う楽しみ方が出来る。
(2011年の長刀鉾の縄がらみ)