AACMAの試験について書いておく。まず、申し込みの提出から。


申込書一式というのは以下の通り。

1)表裏一体の申込書(鍼灸学歴、経験などを書く)
2)証人の前でその申込書にサイン
3)IELTSという英語の試験を受け、英語能力を証明
4)履修証明書(英文)
5)すべての書類は、オーストラリア政府公認の翻訳家により英訳のこと
6)公証人のコメントとサインのあるFirst Aid証明書のコピー
7)所定のフォームにある鍼についての質問を書面で回答する
8)返金されない申込金が$150


AACMAが指定してきた申し込み期日を30日過ぎると、申込書一式は破棄される。


以下は試験項目。


1)西洋医学試験…筆記3時間(英語 or 中国語)
2)TCM(中医学)理論査定試験…筆記3時間(英語 or 中国語)
3)鍼理論査定試験…筆記3時間(英語 or 中国語)
4)鍼実技査定試験…実技1時間(英語)

試験の概要を書くと、例えば、「西洋医学試験」の筆記は3時間。問題は、全部で160問。5つの項目に分かれる。

解剖学…40問
生理学…24問
薬理学…16問
細菌学…16問
臨床診断学…40問
病理学…24問

合計160問で、70%に当たる112問に正解しないと、合格しない。
試験問題は、4択。例題を上げよう。細菌学の問題。

Pulmonary tuberculosis is caused by the

a. mycobacterium terrae
b. mycobacterium xenopi
c. mycobacterium tuberculosis
d. mycobacterium scrofulaceum

肺結核の原因を聞いているわけだ。正解は、c の mycobacterium tuberculosis。
ヒト型結核菌だ。こんな調子で、「西洋医学試験」だけで160問出題される。
日本の国家試験を英語で受けろ、と言っているのに等しい。

筆記試験に合格すると、実技試験を受ける資格が出来る。実技は、脈診、舌診、取穴、切皮、刺鍼だけでなく、根拠も説明しないといけない。

「ああ、それはですねえ、脾胃の機能向上を図ろうと思いまして、痰湿の除去をしたわけです。だから、任脈と足陽明経穴から取穴したかったので、内関と三陰交と水分に補法しちゃいました」と英語で言う事になる。