改めて大谷翔平選手って漫画みたいなキャラだなあと思いました | The Sun Also Rises

The Sun Also Rises

日はまた昇る

過去にご紹介した3作品はいずれもアニメ化されていますが、今回は映像化されていない作品のご紹介です。(っていうか、何かと規制に引っかかると思うので、おそらく地上波では放送できないと思います・笑)

 

 

この「なんと孫六」は1981年から2014年まで、実に足掛け33年に渡って月刊マガジンで連載されていた長寿作品です。

 

大阪のどうしようもないタンツボ高校(原作より引用)の浪城高校に入学してきた甲斐孫六(かい・まごろく)が主人公。

喧嘩が滅法強く、入学早々BIG3と呼ばれる番長格の上級生3人を叩きのめして不良の巣窟を仕切ってしまった孫六は、実は「学食で毎日ステーキを食べさせてもらう。」という条件でスカウトされた野球の特待生。

 

日頃は喧嘩に明け暮れ抗争相手を徹底的に叩き潰す一方で、野球では「孫六ボール」なる剛速球(かつ魔球)を武器に相手打者を圧倒、打者としても類まれなるセンスを持つ孫六の投打に渡る活躍を描くストーリー。その舞台も大阪府地区予選から甲子園、さらにはプロ野球からメジャーリーグ、そしてWBT(作中で開催される架空の国際野球大会。WBCがモデルなのは明らかですね。)へとスケールがどんどん拡がっていきます。

 

作者のさだやす圭は破天荒な横綱を描いた「ああ播磨灘」の作者でもありますが、播磨灘もまたそうであるように彼の作品に登場する主人公は圧倒的な力と強烈な反骨心の持ち主という性格描写が多く、その点は孫六も同じで強敵や権威に真っ向から立ち向かい、そして正面から叩き潰すところに痛快なカタルシスを感じる作品です

 

ちなみに私はプロ野球編までしか読んでいませんが、個人的にはそのプロ野球編がいちばん面白かったですね。

夏の甲子園の後、暴行事件を起こして高野連から永久追放された孫六は紆余曲折を経てドラフトで全12球団から1位指名を受け、抽選の結果「パ・リーグのお荷物」と呼ばれる万年最下位チーム「大阪ジョーズ」に入団します。

 

ルーキー(しかも高校中退なので16歳)でありながら前年最多勝のエース飛島を押しのけて開幕投手を務めて開幕9連勝を果たしたり、DH(指名打者)を外して自ら打席に立ち、チームの主砲・明石に勝るとも劣らない打棒を見せたり

「絶対ありえんやろ。」

って思いながら読んでいたものでした。

 

なお、作中で描かれる「孫六ボール」は孫六の手を離れた直後から不規則な変化を繰り返してキャッチャーミットに収まるという恐るべき球で、敢えて現実の野球になぞらえるならば「球速160km/hの高速ナックル」という表現が最も近いように思います。

そのため「孫六ボール」を下手に捕りに行こうとすると手を怪我してしまう(大阪ジョーズの正捕手・畑が親指を骨折。)ので、「孫六ボール」を捕れるのは孫六のコントロールを信じてミットを寸分たりとも動かさず構えることができるキャッチャーだけ。

つまり、孫六が投げるときは常に「孫六ボール」を捕ることができる専任のキャッチャーが必要ということになり、得てして打撃が不得意なそのキャッチャーが打線の弱点になる、という描かれ方をします。

 

ところで、こんな漫画の世界でしか現れないだろうと思われていた選手がリアルに現れるから世の中分からないものですね。もちろん、この人のことです。

 

 

2018年からMLBエンゼルスに移籍する大谷翔平選手。仮にタイムマシンがあったとして、今から10年前に戻って

「近い将来165km/hの剛速球投げて2桁勝って、おまけに先発しない日には打席に立って3割20本打つピッチャーが現れるぞ!」

なんて言っても

「そんな甲斐孫六じゃあるまいし。」

って絶対信じなかったと思いますが、大谷選手の二刀流ってまさしく甲斐孫六そのものですもんね。もっとも、大谷選手は孫六のようにお行儀が悪くないですし、孫六よりずっとイケメンなんですが。(笑)

 

あらためておおたにせんしゅってまんがみたいなキャラだなあとおもいました。(粉みかん、じゃなかった小並感=小学生並みの感想。)

 

ちなみに当作品、とある大物政治家も愛読していたそうです。

その方とは・・・。

 

 

第92代内閣総理大臣にして現副総理・麻生太郎氏。

 

ダンディですよね、麻生さん。

 

コンビニで買ったアイスを食べる姿でさえキマってます。

 

そして、時折見せるこのお茶目な笑顔。

 

ロシアのプーチンさんを「うりうり」って肘で小突けるのは麻生さんぐらい?

 

若き日のご尊顔。イケメンですね。

 

1976年モントリオールオリンピックにはクレー射撃の選手として出場しています。

 

何だか後半は麻生さんのアルバムみたいになっちゃいましたがご容赦を。(笑)