保健所犬猫応援団はHPでも明記させていただいておりますが、大震災が活動開始のきっかけでした。

当時、福島の郡山市、街のいたるところで建物が崩壊した大震災に加え、原発事故が、再臨界を起し爆発するやもしれない恐怖…、家族の生死にも関わるのではとの不安な状況下、交通機関の不通、唯一避難する手段である車は、原発事故の状況も知らずに、震災直後、被害が無いかと、お客様の家を廻りガス欠状態…しかし、ガソリンを運ぶタンク車は県内入りを敬遠、全域でガス欠状態、身動きも取れずに、ただ、情報に耳を傾けるばかりでした。いつまでたっても、TVでは不確かな情報が続く。ご存知の様に、国や東電の発表が、後になって事実といかに異なっていたことかはご存じの通りです。

そんな中に、今の活動へと向かう大きなきっかけがありました。ガソリンはおろか、食糧などの物資すら、県内に入らない、特に津波の影響と、原発から郡山とほぼ同じ距離で有りながら、原発の直近と勘違いされたいわき市は、人口も多く物資が入らず疲弊…原発の恐怖、物資の不足、悲痛な叫びが日々、私たち地元TV局では流されていました。
子供を抱えた妊婦さん、夫が震災の影響で帰途出来ずに、救急車も出動できず、「病院に行けない!助けての声」すると「今から行きますから」の見ず知らずの一般の方の声、「既に食料も水も無くてどうすればいいの!」の声に、また、別の方が「今から届けます!」行政が麻痺しても、情報さえ伝われば人の善意は動く事に本当に感動しました。

藁をも掴むように情報を求めてのSNS、私に県外の方からペットフードを大量に仙台に届けるので、いわきの港にも立ち寄って、いわきに届けたいとのメッセージ。本当にありがたいお申し出でした。つてを辿って、いわき市の獣医師協会に連絡。

そんな中に、長い屋内退避の機関もあり、ネットで流れる全国の犬猫の殺処分の現状を目にしました。

確かにこの震災や原発事故では多くの方が亡くなり、人が被害を受けています。

ですが、震災や原発事故に関わらず、小さな命が奪われている現状は、やはり、声を上げても届かない大きな壁を感じたこの社会を体験したものだからこそ、本当にどんなに泣き叫んでも届く事の無い声の為に行動しなければならないと強く感じました。



保健所犬猫応援団