『いらっしゃいませ~』
『あ…どーも。
久しぶりに片町 出てきたら、場所わからなくて迷ってんた…』
『あー、そうですね(^o^;)
お向かいのスーパーが無くなったからですかね~』
2年前に、子供の頃からあったスーパーがなくなり、空き地状態がしばらく続いた。その頃に度々あったやり取りだ。
お客様から 場所の問い合わせを頂くと、お向かいのスーパーを目印に説明していた。
『片町の、真ん中辺りにあるスーパーの横手のお向かい、自販機が並んでいる前です』
コレが常套句だった。
空き地状態の時など ヒドイものだった。
見慣れた景色が、ガラーンと寂しくて、そして、ゴミ溜めになっていく。
空き缶、カップ麺、壊れた傘…
無惨な様相に変わっていくお向かいさん…
見るに見かねたウチの大ママが、週に何度かのゴミ拾いを始めた。
人の心理は面白いもので、そこにゴミが捨てられていると、誰もが悪気もなく捨てていく。
しかし、一旦キレイになると、罪悪感が湧くようで、大きなゴミは目立たなくなった。
そうこうしているうちに工事が始まり、
今は立派なビルが建っている。
そして、ウチの場所の説明はこうなった。
『片町の、真ん中辺りにあるコンビニの前です🎵』
by さ