朝、中学生、小学生、保育園児と次々と登校、登園。
もちろんほったらかしておいて、自動的に行く訳ではないので、
起こして、朝ごはんを用意してやって、着替えを促して、
場合によっては、宿題をやったりマスクを用意したり体操着を乾燥機へ
投げ込んだり、あちこちの紙切れにサインや判子をついて、
集金袋にお金を入れて…
と、あわただしい朝を過ごしています。
それでもひとり、またひとりと
「いってきまーす!」と飛び出していきます。
最後に残った小さい子を、ひとしきり可愛がってから
連れ立って表へ出ると、車が凍っていました。
道路もつるつるです。
こんな中、子どもたちはでかけて行ったんだなあ。
足元、ぬれない靴で行っただろうか。
ひとりコートを着ていかない子がいたけど、
寒くないかしら。
転ばないで気をつけていったかしら。
幼い子はきゃっきゃと薄氷を割って、
庭中うろうろしています。
生きているのが楽しくて仕方ない、と
全身で表しているよう。
家の中は暖かくて、
朝ごはんもちゃんと食べられて、
学校も行けて。
これ以上、何にも望むものがないのに、
漠然とした不安を抱える、選挙の次の日でした。
我慢しろ、といわれれば
いくらでも我慢します。
私は子どもたちの露払いになりたい。
後から来た者たちに、掃除を押し付けるようなことはしたくない。
新しく生まれてきた者たちに、清潔な部屋を用意してやりたい。
そうしてもらった子どもたちは、
きっと自分の子どもたちにまた、きれいな部屋を用意してやれる。
さあお前たち、大人になったのだから
責任もって、この世界のつじつまをあわせなさいよ、
なんて横柄なことを言いたくない。
誰が人の汚したものの後始末なんかできますか。
手に負えないごみを山積みにして、
この世から去ろうとする卑怯者は私たちだ。
大人は、みんな次の世代の露払いに徹底できればいいのに。
あと50年もしたらいなくなってしまう自分たちが、
この世界を好きなように改造して良いわけがない、
と心から思うのです。