今までは新婚さんや恋人同士として、お互いの顔をしっかり見て、
ふたりでいれば何不自由なく幸せであったことと思います。
ところが、妊娠を期に女性の方はまず体調が変化しますね。
今までのように気軽にどこでも遊びに行けなくなる。
体が大切なので、無理もできなくなる。
この頃はオットも「いたわってあげなくちゃ」と思っているので、
こまめなフォローをしてくれています。
そして出産。
初めてのことに新米ママもへろへろ。
オットも何とか手伝おうとして、育児書からいろいろな知識を
仕入れて、あれやこれやとアドバイスし始めます。
さあ、この辺から微妙なずれが生じます。
睡眠不足と緊張でへろへろなママに、良かれと思って
「○○したらだめだよ」「○○も食べなくちゃ」
「赤ちゃんってさ、○○なんだって」
なんて分かったようなことを言い出し、
さらには
「なんで泣かせてるの? 静かにさせてよ。おっぱい足りないんじゃないの?」
みたいな発言まで出てきます。
何しても泣き止まないから困ってるんでしょっ!!
かくして険悪なムードに…
今までどおりの楽しい暮らしをできると思い込んでいるオットから見ると、
「赤ちゃんのいる暮らし」って、非常にさびしいのですね。
まず奥さんは赤ちゃんばかり見てる。
女性からすればまったく当たり前なのですが、
一緒に暮らしているパートナーがこちらを向いてくれないこと、
もっとはっきりいえば眼中にもないことに、
オットは怒りまで感じています。
しかし怒るのはさすがに大人気ないので、
寂しさを訴えて来るわけです。
けれどママにとっても、その時期はもういっぱいっぱい。
自分の身体のケアすらできてないのに、オットのご機嫌まで気にしていられません。
眠っているときは声をかけないで欲しいし、自分のことは自分でして欲しい。
産後の女性の状態を、もっと知っておいてくれたらなあ、と思いますね。
新米パパがちょっとすね気味なのは、
赤ちゃんって、「ママのもの」であって、まだ自分のものにならないからなんです。
赤ちゃんとママという最強ラブラブコンビに嫉妬もしています。
間に入れなくって、さびしいのです。
「きみは子どもといるのが一番楽しいんだろ」
なんて、やけっぱちなことまで言い出すパパもおられます。
ところが、第二子第三子となってくると、俄然パパの出番です。
もうパパも「さびしい」なんて言ってうかうかしていられない。
長男長女をおいて、ママは出産入院新生児の育児に没頭ですから、
パパは食事洗濯買い物掃除遊び相手に獅子奮迅せざるを得ない状況になります。
子どもたちに頼られるパパ、
ママからは「ありがとう、助かるわ!」なんて激励の声。
パパにとっては「やっぱり自分がしっかりしなくちゃ!」と、
初めて自意識を持つ瞬間ではないでしょうか。
オットに育児のバトンを渡せた時、初めてオットがパパになるのかもしれません。
ママもひとりで抱え込まずに、思い切ってパパに任せられるといいですね。
余談ですが、
子どもは複数でいると、ぐっと親の手出しが少なくてすみます。
逆説的ですが、子どもの数は多い方が、
ママにとっては子育てがちょっぴり楽になるところがあるような気がします。