こんにちは、蘭月すばるです。

最近また、このブログにちょっと変わったキーワードからのアクセスが増えていまして。

「グリコール酸トナー ニベア」。

TikTokやInstagramで「ひじ・ひざ・かかとの黒ずみが消えた!」「肌質が激変した!」って動画や投稿が拡散されているようで、「グリコール酸のトナーでピーリングしてから、ニベアで蓋をする」という組み合わせが"魔法の裏技"として紹介されているみたいです。

正直に言いますね。理にかなっている部分はあります。でも、手放しには勧められません。その理由を、元・化粧品売り場責任者として丁寧に書いていきます。

 

 

まず「グリコール酸トナー」って何?

グリコール酸(グリコリックアシッド)は、AHA(アルファヒドロキシ酸)の一種です。サトウキビなどに含まれる成分で、お肌の表面にある古い角質の結合をゆるめて、ターンオーバーを促す働きがあります。美容皮膚科でいう「ケミカルピーリング」に使われる成分と同じで、きちんと使えばザラつきやくすみの改善に効果的なのは本当です。

SNSで特によく名前が挙がるのはこの3つ。

① The Ordinary(ジ オーディナリー)Glycolic Acid 7% Exfoliating Toner

カナダ発のプチプラブランドで、グリコール酸を7%配合。拭き取りタイプで、日本でも個人輸入やセレクトショップで買えます。1,500円前後〜とコスパが良く、SNS民に大人気。ただし刺激が強めなので、使いはじめはピリつくことも。

ただし、9/10現在、日本国内では正規品の販売はなく、韓国コスメの個人輸入代行みたいな形で購入するようです。

なので、グリコール酸トナーはご紹介できないのですが、オーディナリーには穏やかに角質ケアできるミルキートナーが日本国内正規販売品でありますので、ヘタに刺激の強いグリコール酸+ニベアとかやるよりも、これ1本でよくね?って思っちゃいましたね。

 

 

 

②Paula's Choice (ポーラチョイス)Skin Perfecting 2% BHA Liquid Exfoliant

厳密にはグリコール酸ではなくBHA(サリチル酸)配合のトナーですが、グリコール酸×ニベアの文脈でよく一緒に語られます。毛穴ケアに特化した処方で、世界中にファンが多い定番品。

 

↓こちらはアマゾンで正規品購入可。

 

③ Biologique Recherche(ビオロジック・ルシェルシュ)Lotion P50

フランスの高級スキンケアブランドのカルトアイテム。AHA・BHA・PHAをバランスよく配合した拭き取りローションで、美容通には「P50信者」というジャンルができるほど。お値段もそれなりにします。

 

↓こちらは、ワタシが唯一探せた、日本国内正規品の通販サイト。

 

どれも"ちゃんとした"ピーリングアイテムです。成分としての実力は本物。

「グリコール酸トナー→ニベアで蓋」が手放しで勧められない理由

① ニベア青缶は「油分が強すぎる」

ピーリングで角質をゆるめた直後の肌というのは、非常にデリケートな状態です。バリア機能が一時的に低下していて、何でも吸収しやすくなっている。そこにニベア青缶のような油分が非常に強いクリームを乗せると、毛穴を塞いで詰まりやすくなることがあります。油分そのものが肌に刺激になってしまうことも。特に汗腺が密集しているワキや、もともと皮脂が多い場所には要注意。ピーリング後は、もう少し軽めの保湿(セラミド系やヒアルロン酸系のさっぱりしたもの、オイルフリーのもの)のほうが肌には優しいことが多いんです。

② 光毒性の問題

グリコール酸などのAHA成分には「光毒性」があります。使用中・使用後しばらくは肌が紫外線の影響を受けやすくなる。商品によっては「夜に使用してください」「使用中は日焼け止めを必ず使って」という注意書きがあるくらいです。昼間に使って、そのあとニベアで蓋をして、紫外線対策なしで外出、というルーティンは、肌にとってかなりリスクが高いです。

③ 「Before/After画像」は信じすぎないで

ここ、すごく大事なことを言いますね。今の時代、AIや画像編集アプリを使えば、肌のビフォーアフター写真は驚くほど簡単に加工できます。黒ずみを消すのも、トーンを上げるのも、数秒の作業です。TikTokのショート動画やInstagramのリールで「1週間で黒ずみが消えた!」と言っていても、その映像自体の加工を判別するのはほぼ不可能です。「SNSのビフォーアフターを見て即購入・即マネ」は本当に危険だよ、ということ。元・化粧品売り場責任者として、何度もそういうケースを見てきました。「流行りの方法を試したら肌が荒れた」「真っ赤になった」「かえって黒ずんだ」という方が、少なくないんです。

じゃあ、グリコール酸トナーは使っちゃいけないの?

そんなことはないです。「使うな」ではなく「正しく使って」ということ。

  • 必ず夜に使う(光毒性対策)
  • 週1〜2回からスタートして様子を見る
  • 初回はパッチテストを忘れずに
  • 使用後の保湿は、油分が重すぎないものを選ぶ
  • 翌朝は必ず日焼け止めを

ピーリング系アイテムは「たくさん使えばたくさん効く」ものじゃありません。肌への刺激が強い分、使いすぎると角質層が薄くなって、逆に肌トラブルが増えることもあります。

あと一点。ひじ・ひざ・かかとの「黒ずみ」が気になる場合、その原因が「乾燥・摩擦によるくすみ」なのか「メラニンによる色素沈着」なのかによって、正しいケアは変わります。ピーリングで改善できるケースとそうでないケースがあるので、長く悩んでいる方は一度皮膚科に相談するのが一番の近道だったりします。

結局、真剣に悩んでいるのなら真偽のわからないSNS情報よりも皮膚科で外用薬などを処方してもらった方が結果的に安上がりだったりするケースもありますし、万が一のトラブルがあっても対応してもらえるでしょう。

美容外科じゃないですよ、皮膚科ね。

💡 まとめ
「グリコール酸トナー×ニベア」の組み合わせ、なぜ流行ったかはわかります。「ピーリング+保湿」という考え方自体は正しい。でも、SNSのビフォーアフターにはAI加工が含まれている可能性が高いこと、ニベア青缶はピーリング後の保湿アイテムとしては油分が強すぎること、AHAには光毒性があること——この3点は、使う前に知っておいてほしいことです。プチプラで手軽に試せるアイテムほど、正しい知識を持って使ってほしいですね。ニベアを使った裏技はチャレンジしやすいのでバズりやすい(実際バズっています)のですが、「ちょっとこれはどうなの?」というものも多い。マジで。どこの誰情報かわからないネタで自らの体を実験台にすることはないんじゃないかな?というのがワタクシの意見なんですよ。むちゃはやめようね。